米 ウクライナへ迎撃ミサイル「パトリオット」供与調整 米報道

アメリカの複数のメディアはバイデン政権がロシアによる攻撃が続くウクライナの防空能力を強化するため、迎撃ミサイル「パトリオット」を供与する方向で最終調整していると伝えました。

ウクライナ各地ではロシア軍によるミサイルや無人機による攻撃が続いていて、発電所などを標的にした大規模な攻撃によって厳しい寒さの中、深刻な電力不足が続いています。

こうした中、アメリカのCNNテレビなど複数のメディアは、アメリカの政府当局者の話としてバイデン政権がウクライナの防空能力の強化に向けて迎撃ミサイル「パトリオット」を供与することを早ければ今週中にも発表すると伝えました。

「パトリオット」は弾道ミサイルや巡航ミサイル、それに航空機などの迎撃に使われる高性能なミサイルシステムで、アメリカ・ホワイトハウスのカービー戦略広報調整官は14日、記者団に対し供与について具体的な言及は避けたものの、「ウクライナにとって防空能力は緊急に必要なものであり、われわれも優先している」と述べました。

CNNなどによりますと「パトリオット」の供与が決まれば、ドイツにあるアメリカ軍の基地でウクライナ軍が使い方の訓練を受けるということです。

アメリカはこれまでにも防空ミサイルシステム「ナサムス」や移動式の防空システムなどをウクライナへ相次いで供与しています。