ウクライナ南部 “150万人以上が電気得られず” ロシアを批判

ウクライナ各地でロシア軍によるエネルギー関連施設への大規模な攻撃が続く中、ゼレンスキー大統領は、南部オデーサ州の状況について、「イラン製の無人機による攻撃を受け、150万人以上が電気を得られない状況だ」として、ロシアがイラン製の無人機を使って攻撃を行っていると批判しました。

ウクライナ各地では、ロシア軍による発電所などを標的にした大規模な攻撃が繰り返され、厳しい寒さの中、深刻な電力不足が続いています。

このうち、南部オデーサ州の状況について、ゼレンスキー大統領は10日に公開した動画で、「とても厳しい状況にある。イラン製の無人機による夜間の攻撃を受け、都市は暗闇に包まれた。現時点で州内の150万人以上が電気を得られない状況だ」と述べ、ロシアがイラン製の無人機を使ってエネルギー関連施設への攻撃を行っていると批判しました。

そのうえで、「ひと晩で、ロシアはオデーサ州に対し15機の無人機を使った。これが、州内で暮らす人々に対するロシアの真の態度だ。意図的ないじめであり、災難をもたらそうと企てている」と述べました。

イラン製の無人機をめぐって、アメリカは情報機関の分析として、ロシア国内でロシアとイランが攻撃用の無人機の共同生産を検討しているとの見方を示しています。

また、ロシアが見返りに、イランに対してヘリコプターや防空システムなどを提供している可能性があるとしていて、欧米各国は、ロシアとイランの軍事的な協力の深まりに警戒を強めています。