同時流行に備え 一日最大90万人の患者診療体制整う 厚労省

新型コロナウイルスとインフルエンザの同時流行に備え厚生労働省は、国のピーク時の想定を上回る一日最大90万人の患者を診療できる体制が整ったと公表しました。

この冬に懸念される同時流行について厚生労働省は、ピーク時には新型コロナが一日45万人、インフルエンザが一日30万人と、一日75万人規模の患者を想定し、都道府県などに診療できる体制を強化した計画を作るよう求めていました。

その結果、都道府県の推計では同時流行のピーク時には81万人の患者が想定され、これに対し、先月時点で一日最大で90万人の患者を診療できる体制が整ったということです。

内訳は、重症化リスクの高い人が受診する発熱外来などが87万人、電話やオンライン診療が2万3000人でした。

また土曜日は一日55万人、日曜日と祝日は一日23万人の患者を診療できるということです。

このほか、重症化リスクの低い人が自主検査で新型コロナの陽性だった場合に登録する健康フォローアップセンターの対応の強化も求めたところ、一日最大で20万人が登録できる体制が整ったということです。

厚生労働省は都道府県別の医療体制について、2日中にホームページで公開することにしています。

加藤厚生労働相「保健医療体制の確保に万全を期したい」

加藤厚生労働大臣は記者団に「都道府県の努力の結果として、ピーク時の発熱外来などへの受診見込み者数を、一定程度上回る診療能力が確保される見通しとなった。この冬に向けて、引き続き都道府県と緊密な連携を図りながら、多数の発熱患者が生じた場合にも、必要な方に医療を提供できる保健医療体制の確保に万全を期していきたい」と述べました。