大学入学共通テスト 新型コロナの救済策 今年度行わず 文科相

「大学入学共通テスト」をめぐって、永岡文部科学大臣は、昨年度、新型コロナの影響で試験を受けられなかった受験生の救済策として、各大学に個別入試で合否判定を行うよう要請した措置を、今年度は行わないという考えを示しました。

昨年度の「大学入学共通テスト」をめぐっては、文部科学省が、新型コロナの感染拡大の影響で本試験も追試験も受けられなかった受験生を救済するため、個別入試で合否判定するよう、全国の大学などに異例の要請を行いました。

永岡文部科学大臣は閣議のあとの会見で、今年度の共通テストへの対応について、「昨年度かぎりの措置として大学に要請したもので、文部科学省からは同様の措置を再度要請する予定はない」と述べました。

その理由として、永岡大臣は「新型コロナの自宅待機期間などが大幅に短縮され、試験場で受験生が体調不良を訴えた場合に継続受験を認めない要件を、37度5分以上から38度0分以上に見直した。受験生が本試験と追試験を受験できないことや、試験場で受験継続できない状況は、通常、想定しにくい」と述べました。

文部科学省によりますと、昨年度、新型コロナを理由に共通テストを受験せず、個別入試などによる合否判定を出願した受験生は、19大学、延べ24人だったということです。