欧州3国の首相がウクライナ訪問 ロシアでは追加動員の憶測も

ロシア軍がウクライナ各地のインフラ施設への攻撃を強める中、ベルギーやポーランドなどヨーロッパの首脳らが厳しい冬に見舞われている首都キーウを訪問して連帯する姿勢を示しました。

一方、ロシアでは、新たな国民の動員の可能性について議論されているという見方も出ています。

ロシア軍は、ウクライナ各地の発電所などインフラ施設を標的にした攻撃を強め、厳しい冬に見舞われている市民生活への影響が続いています。

ウクライナの首都キーウには26日、ベルギーやポーランド、リトアニアの首相が相次いで訪れました。

このなかでベルギーのデクロー首相はゼレンスキー大統領と会談したあとの会見で「いまは、もっとも厳しい状況にあるウクライナの人々に私たちの支援を示す重要なときだ」と述べて支援の継続を表明し、連帯する姿勢を示しました。

一方、ロシアでは、ことし9月に踏み切った予備役の動員に続き、新たな国民の動員の可能性について政権内で議論されているという見方も出ています。

ウクライナの国営通信もウクライナ軍関係者の話として「ロシア軍が『戦争に勝利するには500万人を動員する必要がある』とする文書がロシア軍の内部に配られている」と伝えていて、近い将来、新たな動員の可能性があると警戒を強めています。

プーチン政権は、先月、計画していた30万人の動員が完了したと発表しましたが、その後も追加の動員をめぐる報道や臆測が出ています。

ロシア大統領府のペスコフ報道官は今月21日「新たな動員についてクレムリンで議論されていない」と述べるなど、繰り返し否定しています。