サッカーワールドカップ コスタリカ戦へ「権田さん」に注目

サッカーのワールドカップカタール大会に臨む日本代表。27日に行われる1次リーグ第2戦のコスタリカ戦に向けて調整を行いました。

練習は現地時間の午後1時に始まる試合に合わせ、35度を超える厳しい暑さの中で行われました。

第2戦は日中の暑い時間帯に試合

日本は25日午前11時半ごろからドーハにあるトレーニング施設で調整し、冒頭から戦術の確認に入るまでのおよそ30分が公開されました。

これまでの練習は比較的涼しくなる夕方に行われていましたが、27日のコスタリカ戦が午後1時にキックオフとなることから、この日はその時間帯に合わせてトレーニングが行われました。

現地では気温が35度を超える厳しい暑さの中で、選手たちはこまめに水分を補給しながらボール回しの練習などに取り組み、ベテランの長友佑都選手が大きな声を出してチームの雰囲気を盛り上げていました。
一方、初戦のドイツ戦に出場し、いずれも太もも裏の違和感を訴えているディフェンダーの酒井宏樹選手と冨安健洋選手は全体練習に入らず、別メニューで調整していました。

ドイツ戦の最優秀選手 “権田さん”に期待!

初戦で強豪・ドイツの激しい攻撃を1失点にしのいで日本の逆転勝利に貢献したのがゴールキーパーの権田修一選手です。

試合の最優秀選手「プレーヤーオブザマッチ」にも選ばれました。
ドイツから受けたシュートは実に26本。

世界屈指の猛攻を1点でしのぎきったことが、その後の日本の反撃につながりました。

試合後にはツイッターのトレンドワードに「権田さん」が入るなど、好セーブを連発した権田選手に注目が集まりました。

続くコスタリカ戦でも権田選手が日本のゴールを守ることが期待されます。

決勝トーナメント進出が決まる条件は?

25日現在のグループEの順位表です。

日本はスペインとともに1次リーグの初戦に勝利し勝ち点3を挙げました。

ただ、スペインはコスタリカとの初戦で7対0で快勝したため日本は得失点差で2位となっています。
日本は2戦目となる27日のコスタリカ戦に勝って、その後スペインがドイツに勝つか引き分けると、3戦目を待たずにグループEの2位以内が確定し、2大会連続の決勝トーナメント進出が決まります。

スペインとドイツの試合は日本の試合のあと、日本時間の28日午前4時から行われます。

コスタリカとは

北米大陸と南米大陸のほぼ中間に位置する中米のコスタリカは人口およそ500万人で、面積は四国と九州を合わせたほどの大きさです。

太平洋とカリブ海の両方に面し、国土の多くが森林で覆われ、豊かな自然環境や生態系に恵まれていることで知られています。

国土のおよそ4分の1を国立公園や自然保護区に設定するなど環境保護に力を入れ、エコツーリズムの目的で欧米を中心に世界各国から観光客が訪れています。

サッカーが最も人気のスポーツ

コスタリカ国民の間で最も人気のスポーツはサッカーです。

2014年のワールドカップブラジル大会ではウルグアイ、イタリア、イングランドの強豪がそろう1次リーグを1位で突破し、ベスト8に進出しました。

絶大な人気はGKのナバス選手

コスタリカ市民から絶大な人気と信頼が寄せられているのが代表チームのゴールキーパー、ケイロル・ナバス選手です。

コスタリカにはナバス選手が所属するフランス1部リーグの強豪、パリサンジェルマン公認のファンクラブがあります。ファンクラブの代表を4年前(2018年)から務めているダニエル・カルボさんによりますと、ナバス選手がチームに移籍するまでのファンクラブのサイトのフォロワーは300人ほどでしたが、ナバス選手の移籍後に1万6000人にまで急増したということです。
両チームのゴールキーパーに注目が集まる日本とコスタリカの試合。
日本時間の27日午後7時にキックオフです。
コスタリカ戦に向けた選手たちの談話です。

三笘「2戦目にすべてをかけたい」

三笘薫選手は「まったく痛いところがなくて100%だとは言い切れないが、試合を戦えるメンタリティーとフィジカルになっている。チームとしても個人としても次の勝負が鍵になると分かっている」と話しました。

そのうえで「コスタリカは守備が堅いチームだが穴はあると思うし、自分の役割は1対1で相手をはがすところとチャンスを作るところなのでそれを継続してやっていきたい。常にゴールやアシストを取りたいが、チームに貢献できれば何でもいい。この2戦目でうまくいけば決勝トーナメント進出ができると思うので、ここにすべてをかけたい」と話していました。

伊東「勝って次につなげたい」

伊東純也選手は「ドイツ戦では守備に追われることが多くて、攻撃の持ち味が出せなかったので、次は得点に絡めるようにしたい。1対1の場面が来れば仕掛けていきたい。コスタリカに勝たなければ、ドイツ戦の勝ちの意味がなくなってしまうので勝って次につなげたい」と話していました。

伊東選手が日本代表で初ゴールを挙げたのが、2018年9月に行われたコスタリカ戦だったということで、「代表の初ゴールだし、印象に残っている相手なのでいいイメージでやれると思う。自分が出たら狙っていきたい」と話していました。

久保「戦い方が読めず不気味」

久保建英選手は、「コスタリカは、もともと堅守速攻というイメージがあったが、初戦で大敗したことで戦い方が全く読めなくなった。不気味な感じもあるが、逆に意気消沈しているかもしれない。彼らは後がない中で攻めてきたときにドイツ戦のようにカウンターができるかもしれないし、勝ち点3を頭に入れながら考えていきたい」と話していました。

そのうえで「例えば、ブラジルのネイマール選手は初戦は活躍できずに本人が納得いってないような感じもあったが、結局大事な試合で出てくるのは彼だと思うので自分も大事な試合でここからヒーローになっていけたらいい」と意気込んでいました。

酒井「やれることを全力でやる」

左の太もも裏の違和感のため別メニューで調整した酒井宏樹選手は「大きな大会なので、自分としてやれることを全力でやる。あとは回復次第だと思う」と説明しました。

対戦するコスタリカについては、「堅い守りのチームというイメージだったが、初戦で0対7で敗戦という結果だったので本当に不気味だし、逆に怖さがある」と警戒したうえで、「初戦の勝ち点3をどう扱っていくかというのが非常に大事になってくる。1次リーグ突破に向けてクレバーにプレーすることが大事だ」と話していました。