神奈川県 コロナ宿泊療養施設で感染者死亡の検証報告書を公表

去年、神奈川県で新型コロナに感染した60代の女性が県の宿泊療養施設で死亡したことについて、県の第三者委員会は「対応に改善の余地はあるものの、死亡の原因となるような不適切な点はなかった」とする報告書をまとめ、公表しました。

報告書などによりますと、去年5月26日に感染が確認された神奈川県内の60代の女性は、翌日、県の宿泊療養施設に入りましたが、6月4日の朝、ベッドの上で心肺停止の状態で見つかり、死亡しました。

女性は、前日から血液中の酸素の値が下がり、県は電話で繰り返し体調を確認していましたが、前日の夜から翌朝にかけて連絡をしない時間帯に容体が急変したものとみられています。

県は、弁護士など外部の専門家による第三者委員会を設置し、検証を進めていましたが、24日、当時の対応について、「改善の余地はあるものの、死亡の原因となるような不適切な点はなかった」とする報告書を公表しました。

再発防止策として、
▽必要な患者には、夜間も安否確認の電話をすることや、
▽医師の診察を速やかに受けられるようにすること
などを提案しています。

神奈川県健康医療局の篠原仙一副局長は「これからも安心して療養できるよう、宿泊療養施設を運営していきたい」と話しています。