ワールドカップ歴史的勝利 西野前監督 どう見た【QAで詳しく】

サッカーワールドカップ1次リーグでドイツを相手に歴史的な勝利をあげた日本。勝因はどこにあったのか。前の日本代表監督、西野朗さんに聞きました。【QAで詳しく】

Q.試合全体の感想は?

A.前半の展開からしてこれはかなり厳しいゲームになるなと思いました。ただ、後半はシステムを変え、人も代え、そういう中で総力戦で勝ち取ったゲームだと思いました。

Q.前半のハイプレスは?

A.当初はハイプレスで前田から最終ラインにプレスをかけて、動きに対して連動していく、ひとつボールを奪取する、統一性を出しながら、ショートカウンターに持ち込みたいというのが狙いだったと思うんですね、それが意識はあったんだろうけど、なかなか相手の選手にはまらない、ポジショニングをとられて、守備のリズムがとれなかったというところが、ひとつプレスのかけどころが見つからなかったというのが、なかなか自分たちの攻撃のリズムにつながらなかったと思います。

Q.後半はスリーバックに その狙いは?

A.どっちも両サイドも、酒井のところはドイツは右で展開しながら左へオープンにはいってくるところの、展開に対応できず、数的不利な状況で、酒井のサイドが破られて、スピードアップされてというような流れが多かったと思います。

最終的に権田のところにボールが入り、ああいうシーンになってしまったんですけど。伏線はいくつもあったと思います。代表チームの右サイドがかなり破られていました。

Q.スリーバックに変えた効果は?

A.前半の相手にマッチアップができづらいところを、相手の前線に5人入ってくるところポジショニングに対して、3バックではなく、両サイドおとしながら5人で、まずはディフェンスのマッチアップというところをはっきりとれるように考えて、そこからボール出ししてスピードをいかしていく展開に、シフトチェンジしたと思います。

最初は、三笘もすこし落ちぎみになって、最終ラインに吸収される、かなり相手のゴールに距離があるプレーだったが、途中から三笘と(伊東)純也をあげながら、積極的な攻撃的なシフトに切り替えて、完全にスリーバック、それで両サイドあげて、展開していく、しっかりボールを出して、スピーディーに展開していく、しっかり狙い通り取れたんじゃないですか。

Q.多くの選手交代 効果的だったのは?

A.すべて使い切って、非常にタイミングよく、3回の交代、時期ですね、有効に使って、三笘が後半入ってきたというメッセージは一気に入ったんじゃないかなと思います。攻撃的なシフトに切り替えるんだっていう。

Q.同点に追いついた1点目の場面は?

A.流れるような形、三笘が高い位置からしかけて、ボックスに入っていく、そこに南野がわずかなスペースですが、縦に相手のビハインドにポジションをとって、スルーパスをうけ、クロスがよくありました、堂安も入っている、あの瞬間に、三笘がしかけた瞬間に、選手がどんどんボックスに入っていく、人をかけた非常にアグレッシブな展開だったと思いました。

流れるような展開で。狙い通りだとも思いますし、個人個人の三笘のしかけから、南野の細かい技術をいかした動きクロス、堂安も本当に信じてボックスに入っていく、流れるような得点だったと思います。

Q.1点目のあと 試合の進め方は?

A.おそらく監督も、あのときにはっきりとしたメッセージを伝えたと思います。

これで流れに乗って、逆転に入っていく、攻撃的なシフトにそのまま入っていくのか、ある程度ディフェンスをしっかりして、低い位置から入っていくのか、それも監督のメッセージもはっきり伝わって、あの瞬間は2点目を完全に取りにいくシフトだったと思いますし、なんとなく、見ていても、入るムードがありましたし、かなりしあげながら、コンパクトな中でオフェンスにプッシュアップしていく、そういう積極的なシフト、逆転につながる強いメッセージがあったと思います。

Q.2点目のシーンは?

A.一瞬のすきだったと思います、板倉が前線に入る、浅野がああいうトラップができるのかと思いましたけど、すばらしいトラップ、よく角度のないところから決めたなと思いますけど、すばらしいゴールでした。

Q.交代選手含め 何が効果的だった?

A.1対1になってから、ドイツが少し焦りじゃないですけど、前のめりになって、バランスを崩していて、日本チームがボールを奪取すればスペースがあったり、最終ラインのギャップがあったり、スピードをいかせば十分に使えるスペースがたくさんあったので、いい形でボールだしできれば、浅野であるとか堂安のドリブルであるとか、三笘とか、前線の選手がいきる、そういう雰囲気で見ていたので、浅野が本当に何本かビハインドを取るようなチャンスを作ったと思います。

Q.後半の展開は?

A.ドイツがリズムを変えたり、システムを変えたりすると思ったんですけど、なかなかテンポがあがらない、前半から同じペースでスペースにパスを回してくる、たしかにポゼッションはとられているんですけど、あまり怖くないような展開で、パワープレーもありましたけど、3バックにして、空中戦ではかなり強いものがありましたし、あまり脅威に感じない、ピンチもありませんでしたし、安定して5バックに戻しながら、カウンターを狙う、あまりピンチらしいピンチもなく、安定して守備ができたと思います。

Q.日本のハイプレスは?

A.全体的には前半はほとんどかからなかったです。修正して、人にあてていくポジション、後半のキックオフから、まったくちがう日本のディフェンス、ハイプレスが生きていたと思う。前田浅野のファーストディフェンダーのディフェンスラインが、セカンドラインが連動したなかで、相当強くなったと思いますし、ドイツも前半とまったくちがう日本に対して、対応できていないのがあったと思います。

Q.日本の収穫は?

A.(勝ち点)3ポイント取ったことは大きくステージ(1次リーグ)突破にかかってくると思いますし、大きな勝利だったと思います。勝ち越したっていうところ、逆転で勝ったというところ、チームにいいムードが生まれましたし、間違いなくこれはコスタリカに対してアドバンテージになっている日本代表チーム、状況になっていると思います。

Q.第2戦 コスタリカ戦に向けては?

A.(ドイツ戦の)後半をベースにしてイメージすれば、次に臨めばということもありますけど、これまたシステムを戻して、入っていくのか、成功した3バック5バックで入っていくのか、これはコスタリカとスペイン戦の分析をして対応すればいいと思うんですけど、あまりコスタリカの分析というより,ストロングを消す、キーマンを消す、というようなところではなく、今日できた日本本来の形、いい守備を全体ではめながらボール奪取して攻めていく、きょう達成できたシステムを中心に考えて、コスタリカ戦に臨めれば、勝機は十分にあると思います。

Q.前回 ロシア大会から4年 改めてきょうの勝利は?

A.ロシアの中でも1つ日本の戦い方とすれば、できた部分もあると思います、その部分をこの4年引き継いだ中で、またさらに個人の成長もあり、グループの成長もあり、非常にたくましくなった日本チームがいたなって感じがしましたし、臨機応変にシステムが変わったり、人が代わっても、そのコンセプトに間違いなく入っていけてる代表がいたので、本当にうれしく思いますし、成長が強く感じるところです。

Q.日本の成長については?

A.本当に逆転勝利というのはすばらしいと思います。こういう逆境をはね飛ばして、臨機応変に良さを出しながら1人1人の持ち味を出して、日本サッカー界の一歩、歴史を変えた瞬間だったと思います。

Q.日本はどこまで勝ち進める?

A.ベスト16を完全に十分な戦力をもって戦い切れる、その世界があることを信じられるゲームだったと思います。