ゼレンスキー大統領 ロシアの攻撃 “エネルギーテロ” と非難

ウクライナ各地でエネルギー関連のインフラ施設がロシア軍の攻撃によって被害を受けていることをめぐり、国連の安全保障理事会で緊急会合が開かれ、ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシアの攻撃を「エネルギーテロ」と呼んだうえで「人道に対する罪だ」と非難しました。

国連安保理の緊急会合は23日午後、日本時間の24日朝開かれ、オンラインで参加したウクライナのゼレンスキー大統領は、23日1日だけでエネルギー関連のインフラ施設などにおよそ70発のミサイル攻撃があり、病院や住宅も被害を受けたことを明らかにしました。

ゼレンスキー大統領は、ロシアの攻撃を「エネルギーテロ」と呼び、「氷点下の寒さで多くの市民が電気や暖房なしで過ごすことになれば人道に対する罪だ」と非難し、ロシアを止めるため安保理が具体的な行動をとるべきだと改めて訴えました。

欧米各国からもロシアを非難する意見が相次ぎ、アメリカのトーマスグリーンフィールド国連大使は「ウクライナ国民に計り知れない苦しみを与えるため冬を武器にしているのは明らかだ。国を凍らせて服従させようとしている」と述べたほか、ノルウェーのユール国連大使も「ロシアの目的はウクライナ国民を恐怖に陥れることだ」と述べました。

これに対してロシアのネベンジャ国連大使はウクライナの被害は、ウクライナ側の迎撃用ミサイルによるものだと主張しました。