路上生活者など感染拡大懸念 “ワクチン打てず重症化リスク”

新型コロナウイルスの感染の増加傾向が続く中、路上生活者や生活困窮者への感染の広がりが懸念されるとして、支援団体ではこまめな声かけを行うなど警戒を強めています。

東京・池袋周辺で炊き出しなどの支援活動を行っているNPO法人、「TENOHASI」は、感染の増加傾向が続く中、路上生活者などに感染が広がらないか警戒を強めています。

夜回りなどの活動に医療関係者も同行し、こまめに声をかけてワクチンの接種状況や体調に変化がないかを丁寧に聞くようにしています。

この日は、自宅がないという男性と話をしてかつてコロナに感染したことがあることや所持金が尽きたことなどを聞き取り体調を確認するなどしていました。

最近の活動の中では感染者は確認されていないということですが、今後、感染が拡大して療養の施設がひっ迫した状況で感染者が出れば、寒さの中で過ごさざるを得ず体調がさらに悪化することもあると懸念しています。

このため、一時的に滞在できる部屋を確保できないかも考えているということです。
清野賢司代表は「路上生活者などはワクチンを打ちたくても打てなかった人が多く感染した場合、重症化のリスクがある。そういう人たちが現れたときにどう対応できるかは大きな課題だ」と話していました。