東京都 新型コロナ「第8波の入り口に」警戒レベル1段引き上げ

東京都のモニタリング会議が開かれ、都内の新型コロナの新規感染者数が増えていることなどから、専門家は「第8波の入り口にさしかかっている」として、感染状況の警戒レベルを1段引き上げました。

東京都は17日、都内の感染状況と医療提供体制を専門家が分析・評価するモニタリング会議を開きました。

この中で、新規感染者の7日間平均は、16日時点で8019.7人で、前週比は124%となり、3週連続で100%を上回っていることが報告されました。

こうした状況を受けて、専門家は4段階ある感染状況の警戒レベルを1段引き上げ、上から2番目の「感染が拡大している」としました。

一方、医療提供体制は、「体制強化の準備が必要な状況である」として、警戒レベルは下から2番目を維持しました。

ただ、入院患者数は1週間前より435人多い2471人で、4週連続で増えています。

また、都は、新型コロナとインフルエンザの同時流行で患者数は最多で9万3000人になることを想定し、発熱外来のひっ迫を防ぐため、
▽陽性者登録センターの一日の受け付けを8000人から、およそ4万人に増やすことや、
▽年末年始の診療や小児科の発熱診療を対象に協力金を支給すること、
▽臨時のオンライン発熱診療センターを設置する方針などを明らかにしました。

東京iCDCの所長で、東北医科薬科大学の賀来満夫特任教授は「第8波の入り口にさしかかっていて、感染者が急増するおそれがあり、基本的な感染対策の徹底と早期のワクチン接種が必要だ」と話していました。

小池知事は「まさに今が、ふんばりどころだ。ワクチンは唯一の攻めの手段で、一刻も早く接種するよう呼びかけたい」と述べ、都民に協力を求めました。