旅行後にコロナ感染確認も “楽しむためにもワクチン接種を“

政府の観光需要の喚起策「全国旅行支援」が開始されて1か月余りがたちましたが、東京都内のクリニックでは、旅行をしたあとに新型コロナウイルスへの感染が確認されたケースも出ていて、医師はオミクロン株に対応したワクチンを接種するよう呼びかけています。

東京 渋谷区を中心に訪問診療を行うクリニックでは、今月10日、新型コロナウイルスに感染し自宅で療養している患者の往診依頼が、およそ1か月ぶりに寄せられました。

患者は都内に住む83歳の女性で、今月上旬、息子夫婦と旅行に行った3日後に3人とも感染が確認されました。オミクロン株対応ワクチンは接種していませんでした。

女性はその後、38度の発熱と強いのどの痛みが表れたため、訪問診療を依頼したということで、医師は既往症があることも踏まえて、体調が改善しない場合は入院が必要だと説明していました。

クリニックには、オミクロン株対応ワクチンやインフルエンザワクチンの訪問診療での接種希望が増えているといい、医師は高齢者や基礎疾患のある人などは、接種を検討してほしいと呼びかけています。

関谷宏祐医師は「秋の行楽シーズンでもあり、今後、冬場に入るので、感染者の増加を懸念しています。旅行を楽しむためにもオミクロン株対応のワクチン接種は重要だ」と話しています。