G20サミットがきょう閉幕 首脳宣言の採択に向け大詰めの調整

インドネシアで開かれているG20サミット=主要20か国の首脳会議は16日、最後の議論を行って閉幕します。ロシアによるウクライナへの軍事侵攻をめぐる対立が続くなか、各国の意見を反映させた首脳宣言の採択に向け大詰めの調整が進められる見通しです。

インドネシアのバリ島で開かれているG20の首脳会議には、アメリカのバイデン大統領や中国の習近平国家主席らが出席していて、15日はウクライナ情勢を背景にしたエネルギーや食料の価格高騰などについての議論で、欧米各国とロシアとが互いに非難する展開となりました。

NHKが入手した首脳宣言の案によりますと「ウクライナでの戦争についてほとんどの国が強く非難した」と明記しています。

その一方でロシアに対する経済制裁などについて「異なる見解や評価があった」とも記し、制裁に加わっていない国などにも一定の配慮をするなど各国の異なる立場を反映しようとする内容となっています。

宣言案についてヨーロッパの外交筋は15日、「合意できる見通しだ」と述べました。

またロシアのラブロフ外相は記者団に対し「欧米側は『多くの代表団がロシアを非難した』ということばを草案に追加した。これに対し、われわれは別の見解があるということを付記した。これで十分だと信じている」と述べました。

ロシア国営メディアによりますと、ラブロフ外相は閉幕を待たずに帰国の途に就いたということです。

議長国のインドネシアは最終日の16日、さらに議論を続けて首脳宣言を採択することを目指していて大詰めの調整が進められる見通しです。