ロシア側が部隊撤退示唆の動き 米はウクライナに追加軍事支援

ウクライナ軍は各地で反転攻勢を続けていて、このうちウクライナ南部の要衝ヘルソンでは、ロシア側が部隊の撤退を示唆する動きを見せています。
こうした中、アメリカの政府高官は、ウクライナに対しておよそ4億ドルの追加の軍事支援を行うと発表し、攻防は南部などで一層激しさを増す見通しです。

ウクライナ軍は各地で反転攻勢を続けていて、このうちロシア軍が占拠してきたウクライナ南部の要衝ヘルソンでは、ロシア側が部隊の撤退を示唆する動きを見せています。

ウクライナのレズニコフ国防相は4日、記者会見で「占領者が本当に撤退するかどうか見極めなくてはいけない。今回の情報がわなで、撤退すると言いながら現地で戦闘の準備をしている可能性がある」と述べ、ロシア側の動きを慎重に見極めたうえで、中心都市ヘルソンの奪還に向けて部隊を進める考えを示しました。

こうした中、アメリカ ホワイトハウスで安全保障政策を担当するサリバン大統領補佐官は4日、ウクライナの首都キーウでゼレンスキー大統領と面会し、ウクライナに対しておよそ4億ドル、日本円でおよそ590億円相当の追加の軍事支援を行うと発表しました。

アメリカ国防総省によりますと、軍事支援には旧ソビエトで開発された戦車を改修する費用や、攻撃用の無人機「フェニックスゴースト」1100機の供与などが含まれるということです。
サリバン補佐官は記者会見で「アメリカは戦いが続くかぎりウクライナとともにある。われわれの支援は揺るぎなく、弱まることなく、臆することなく続く」と強調しました。

これに対し、ゼレンスキー大統領は4日、動画を公開し「バイデン大統領とアメリカのすべての国民が極めて重要な支援を続けてくれていることに感謝する」と述べ、引き続き徹底抗戦する姿勢を強調していて、攻防は南部などで一層激しさを増す見通しです。