9月の鉱工業生産指数 4か月ぶりに低下 前月を1.6%下回る

企業の生産活動を示す9月の鉱工業生産指数は、前の月を1.6%下回りました。
中国で行われていた外出制限が解除されたことし6月以降、生産は伸び続けていましたが、その反動が出た形で4か月ぶりの低下となりました。

経済産業省によりますと、9月の鉱工業生産指数の速報値は、2015年を100とした指数で98.6となり、前の月を1.6%下回って、4か月ぶりの低下となりました。

業種別では、15のうち11の業種で低下し、このうち、
▽「自動車」がハンドルやクラッチなどの部品を中心に12.4%、
▽ポリエチレンなどの素材を扱う「無機・有機化学」で6.3%、
それぞれ前の月より低下しました。

新型コロナ対策として中国 上海で行われていた外出制限がことし6月に解除されて以降、部材の供給不足が緩和して生産が伸び続けていましたが、その反動が出たことが影響したとしています。

ただ、生産の持ち直し傾向は続いているとして、経済産業省は「緩やかな持ち直しの動き」という判断は維持しました。

経済産業省は、今後の見通しについて「企業の生産は全体では緩やかに持ち直している。ただ、欧米で急速な金融引き締めが続く中、海外メーカーが設備投資をちゅうちょすると生産用機械の輸出向けなどに影響が出るおそれがあるので動向を注視していく」としています。