国連 安保理 ロシアの要請で3日連続の緊急会合 欧米各国は非難

国連の安全保障理事会では、ロシアの要請を受け3日連続で緊急の会合が開かれ、ロシアはウクライナがアメリカの支援を受けて生物兵器を開発していると主張しました。これに対して欧米各国は事実無根だと反発し、ロシアが偽の情報を広めるために会合の開催を要請していると厳しく非難しました。

ロシアはこれまで、ウクライナがアメリカの支援を受けて生物兵器を開発していると繰り返し主張していて、27日にはロシアの要請に基づき安保理の緊急会合が開かれました。

この中でロシアのネベンジャ国連大使は、新たな証拠が見つかったと主張し「ロシアの安全に対する直接的な脅威だ」と述べました。

これに対して国連軍縮局の担当者が「そうした開発計画は把握していない」と報告したほか、アメリカとウクライナも事実無根だと反発し、ほかの欧米各国も証拠がないとロシアを非難しました。

ロシアの要請で安保理の緊急会合が開かれたのは3日連続で、25日にはウクライナが放射性物質をまき散らす、いわゆる「汚い爆弾」を使用する可能性があると主張したほか、26日にはイランから供与された無人機で、ウクライナを攻撃していると欧米から批判されていることに対して、みずからの主張を展開していました。
アメリカのトーマスグリーンフィールド国連大使は「ロシアは偽の情報を広めるという唯一の目的で会合を要請している」と述べたほか、イギリスのウッドワード国連大使も「会議の議題は、ロシアの陰謀論で埋め尽くされている。どこまでばかげたことにつきあわなければならないのか」と述べ、ロシアを厳しく非難しました。