16日から共産党大会が始まるのを前に、中国の北京では、厳重な警戒態勢が敷かれています。
会場となる人民大会堂の周辺では地下鉄の出入り口が封鎖されたほか、大勢の警察官が歩道に並んで通行する人を呼び止めてIDカードを確認していました。
また、市内の高架橋や歩道橋でも、大勢の警察官が配置されているのが確認されました。
北京市内にある高架橋では、13日、習近平国家主席を批判する横断幕が掲げられたと伝えられていて、当局が神経をとがらせているものとみられます。

中国 あすから共産党大会 新最高指導部は23日にも発足へ
中国で16日から始まる共産党大会は、今月22日までの7日間の日程で開かれることになりました。翌23日にも新たな最高指導部が正式に発足する見通しで、習近平国家主席が党トップとして異例の3期目入りするのは確実だという見方が広がっています。
中国共産党大会は、新しい指導部の人事や今後の政治や経済の基本方針を決める最も重要な会議で、およそ2300人の代表が参加して16日から北京で開かれます。
開会を前に、15日、孫業礼報道官が記者会見し、会期は、今月22日までの7日間に決まったと発表しました。
初日の16日は、習近平国家主席が、党トップの総書記として過去5年間の成果を総括するほか今後の政治や経済の基本方針を示す報告を行います。
今回の党大会では、習主席への忠誠を示すスローガン「2つの確立」が最高規則にあたる「党規約」に盛り込まれるものとみられます。
また、党大会閉会後に「1中全会」と呼ばれる党の重要会議を開き、新たな最高指導部にあたる「政治局常務委員」のメンバーを選出するとしています。
69歳の習主席は、今回、68歳で指導部を引退するという慣例を破り、党トップの総書記として異例の3期目入りするのは確実だという見方が広がっています。
党大会が閉会した翌日に新たな最高指導部の人事が発表されるのが慣例で、23日にも新たな最高指導部が正式に発足する見通しです。
北京は厳重な警戒態勢

「七上八下」68歳以上は引退が慣例 明文化はされず

中国共産党の最高指導部にあたる「政治局常務委員」は、共産党大会の際に年齢が68歳以上であれば指導部から引退するというのが慣例となってきました。
67歳以下であれば最高指導部に入ることができ、68歳以上であれば引退するという意味で、この慣例は、中国語で「七上八下」と表現されます。
ただ、このルールは、あくまでも共産党内部の慣例であって、党規約などに明文化されていません。
これまでの慣例に従えば、今回の共産党大会では、現在、7人いる政治局常務委員のうち、序列1位で党トップの総書記を務める習近平氏(69)と、序列3位の栗戦書氏(72)、序列7位の韓正氏(68)は引退することになります。
しかし、習氏をめぐっては、これまでの慣例を破り、異例の党トップとして3期目入りを果たすのではないかと言われています。
これまでの慣例に従わないことになれば、習氏が3期目となる次の5年を務めたあとも、党のトップにとどまり続けることができるのではないかとの見方も出ていて、今回の党大会の焦点の1つとなっています。
67歳以下であれば最高指導部に入ることができ、68歳以上であれば引退するという意味で、この慣例は、中国語で「七上八下」と表現されます。
ただ、このルールは、あくまでも共産党内部の慣例であって、党規約などに明文化されていません。
これまでの慣例に従えば、今回の共産党大会では、現在、7人いる政治局常務委員のうち、序列1位で党トップの総書記を務める習近平氏(69)と、序列3位の栗戦書氏(72)、序列7位の韓正氏(68)は引退することになります。
しかし、習氏をめぐっては、これまでの慣例を破り、異例の党トップとして3期目入りを果たすのではないかと言われています。
これまでの慣例に従わないことになれば、習氏が3期目となる次の5年を務めたあとも、党のトップにとどまり続けることができるのではないかとの見方も出ていて、今回の党大会の焦点の1つとなっています。
プレスセンターで習近平国家主席の実績を強調する展示
中国の北京で16日から始まる共産党大会で、国内外のメディア関係者が利用するプレスセンターでは、習近平国家主席の実績を強調する展示が行われています。
展示では、政治や外交、環境保護など、習主席が力を入れてきた分野の取り組みを、写真で紹介しています。
このほか、プレスセンターには、日本語や英語などに翻訳された習主席の本を並べたコーナーも設置され、メディア関係者が手にとっていました。
展示では、政治や外交、環境保護など、習主席が力を入れてきた分野の取り組みを、写真で紹介しています。
このほか、プレスセンターには、日本語や英語などに翻訳された習主席の本を並べたコーナーも設置され、メディア関係者が手にとっていました。