プーチン大統領 ノルドストリームのガス漏れ “米などが関与”

ロシアのプーチン大統領は12日、ロシアとドイツを結ぶガスパイプラインで起きた大規模なガス漏れについて、「国際的なテロ行為」で、アメリカなどが関与した破壊工作だと主張しました。

ロシアのプーチン大統領は12日、首都モスクワで開かれたエネルギー関係の国際フォーラムで演説しました。

このなかで、プーチン大統領は、ロシアとドイツを結ぶバルト海のガスパイプライン、ノルドストリームで起きた大規模なガス漏れについて、「ヨーロッパのエネルギー安全保障を損なうことを目的とした国際的なテロ行為であることは間違いない」と批判しました。

そのうえで、「ロシアとヨーロッパとの関係を断ち切り、その市場を乗っ取ろうとするものの仕業だ。恩恵を受けるものは明らかだ。アメリカは、エネルギーを高値で供給できるようになった」と述べ、アメリカが関与した破壊工作だと主張しました。

さらに、プーチン大統領は、今回のガス漏れによってノルドストリームに代わる別のガスパイプラインの重要性が高まり、このパイプラインが通るウクライナやポーランドの地政学上の優位性も高まったという持論を展開し、この2か国が関与した可能性も主張しました。

一方、欧米各国は、今回のガス漏れについて破壊工作という見方を強め、一部のメディアは、ロシアが関与した可能性を指摘しています。