通園バスに取り残され園児死亡 事件から1か月 職員らが黙とう

静岡県牧之原市の認定こども園で3歳の女の子が通園バスの車内に取り残され、熱中症で死亡した事件から5日で1か月となり、このこども園では、職員たちが女の子の死を悼んで黙とうをささげました。

河本千奈ちゃん(3)が亡くなってから1か月となる5日、こども園を運営する増田多朗理事長など合わせて14人の職員が、事件当時、バスが止められた駐車場を訪れました。

職員らは花と線香を手向けたあと、千奈ちゃんの死亡が確認された午後3時34分に静かに黙とうをささげました。

増田理事長はうつむいたまま報道陣の問いかけには答えず、深く一礼をしたあと園内に戻りました。

こども園は代理人の弁護士を通じ「おとといの園の再開後、千奈さんがいないことや、転園していった子どもたちの姿がないのを見て、園児の皆様の命を安心して預けていただくべき私たち園の起こした事故による被害の重大さを改めて痛感しています。園が安全な場所になるようご遺族の気持ちに寄り添い、園児たちが健やかに生活できるよう誠心誠意尽くしてまいります」とのコメントを出しました。

保護者「こういうニュースは二度と聞きたくない」

事件から1か月となる5日、こども園の敷地に設けられた献花台では、保護者などが花束やお菓子を供えて千奈ちゃんの死を悼む姿が見られました。

2人の孫が「川崎幼稚園」に通っているという60代の女性は「月命日なので献花に来ました。ひと言では言い表せない気持ちですが、二度とこういうニュースは聞きたくないので、園にはしっかりとチェックするようになってもらいたいです」と話していました。

保護者「安全対策の徹底を」

2人の子どもを川崎幼稚園に通わせてい30代の母親がNHKの取材に応じ、「事件のことを初めて聞いたときはショックを受けて動揺しましたし、いま思い返すだけでも心が痛いです。この1か月、子どもたちは別の園に通っていましたが、朝行くときに嫌がることも多かったです」と、この1か月を振り返りました。

そのうえで「おとといから川崎幼稚園が再開となり、この1か月で1番いい笑顔で帰ってきて、『すごく楽しかった』と言ってくれました。転園などで友達が少なくなってしまったのはすごく寂しいし、子どもたちも感じていることがあるかもしれませんが、うちの子どもたちにとっては大事な場所なので、ここを信頼して、通わせて続けたいという気持ちです」と述べました。

そして、園に求めたいこととして「保育をしてくださる先生方には、マニュアルの紙だけではなく、実際に行動に移し安全対策を徹底してほしいです」と話していました。