北朝鮮外務省 ロシアの「住民投票」だとする活動 支持を表明

ロシアがウクライナの4つの州の一方的な併合を強行する構えの中、北朝鮮外務省は「住民投票」だとする活動について「住民の意思が十分に反映される合法的な手続きだった」と主張する談話を発表し、ロシアを支持する立場を明らかにしました。

ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアは、東部や南部の4つの州を併合するための関連法案や、批准を求める「条約」だとする文書について、4日に上院で審議を行い、その後、プーチン大統領が署名し、一方的な併合を強行する構えです。

こうした中、北朝鮮外務省は4日、国際機構局長の名前で談話を発表し、親ロシア派の勢力が行った「住民投票」だとする活動について「住民の意思が十分に反映されるよう合法的な方法と手続きに沿って行われ、絶対多数の有権者が併合を支持した」と主張し、ロシアを支持する立場を明らかにしました。

そのうえで「住民投票」だとする活動は一方的な併合の根拠とならないとした、国連安全保障理事会の決議案について「国連安保理を悪用して自主的な国々の内政に干渉し、合法的な権利を侵奪するのはアメリカの常とう手段だ」として、決議案をまとめたアメリカを批判しています。

北朝鮮としては、国際社会からの非難が強まるロシアを擁護することで、連携してアメリカに対抗する姿勢を強調したいねらいがあるとみられます。