【詳細】プーチン大統領演説 ウクライナ4州の併合を宣言

ロシアのプーチン大統領はモスクワのクレムリンで、日本時間の30日夜9時すぎから、演説を始めました。ウクライナ東部のドネツク州とルハンシク州、南東部ザポリージャ州、それに南部のヘルソン州の合わせて4つの州をロシアに併合することを一方的に宣言しました。

プーチン大統領の演説の内容です。
(演説の全編を動画で掲載しています。同時通訳:北川和美 水野綾)

「4つの州の併合に関する条約に調印する」

プーチン大統領は、ウクライナの東部や南部の4つの州について「住民投票が行われ、結果はすでに判明した。住民は自分たちの選択を行った。本日、ロシアはこの4つの州の併合に関する条約に調印する」と述べました。

「東部ドンバス地域の住民は自分たちの意思を表明した」

「東部ドンバス地域の住民は自分たちの意思を表明した。ウクライナの政府はその声に耳を傾けて欲しい。ルハンシク、ドネツク、ヘルソン、ザポリージャに住む人たちは永遠にロシア国民だ」と述べました。

「交渉のテーブルに戻ることを強く求める」

「ウクライナは、4州の住民の選択を尊重すべきで、これだけが平和への道となる。ウクライナに対して即時の停戦を呼びかけ、交渉のテーブルに戻ることを強く求める」と述べ、ウクライナ政府に対して交渉に応じるよう一方的によびかけました。

ガスパイプライン破壊 欧米側の責任

ロシアとドイツを結ぶバルト海のガスパイプライン、ノルドストリームについて「アングロサクソンにとって、制裁だけでは十分ではなく、破壊工作に移行した。ノルドストリームを爆破し、ヨーロッパのエネルギーのインフラを破壊した」と述べ、欧米側の責任だと一方的に主張しました。

「われわれはあらゆる力と手段を講じてロシアの領土を守る」

ロシアのプーチン大統領は、「われわれはあらゆる力と手段を講じて、ロシアの領土を守る。国民の安全を確保するためすべての力を尽くす」と述べ、核戦力を念頭にウクライナや欧米をけん制したものとみられます。

プーチン大統領 演説は約40分間

ロシアのプーチン大統領が、30日夜9時すぎから始めた演説は、10時前に終了しました。

およそ40分間にわたって行われた演説でプーチン大統領は、ウクライナ東部や南部のあわせて4つの州について、ロシアが併合することを定めた「条約」だとする文書に署名すると述べ、併合を一方的に宣言しました。

プーチン大統領「併合条約」に署名

ロシアのプーチン大統領は、日本時間の今夜(30日)9時すぎからモスクワのクレムリンで行われた式典で、▽ウクライナ東部のドネツク州とルハンシク州、▽南東部ザポリージャ州、▽南部ヘルソン州のあわせて4つの州をロシアが併合すると定めた、「条約」だとする文書に署名しました。

このあと、ロシアの国歌が流れ、会場は、手拍子とともに「ロシア、ロシア」という歓声に包まれていました。