通園バス 置き去り防ぐ「安全装置」開発の動き 国は義務づけへ

静岡県で3歳の女の子が通園バスの車内に取り残され死亡した事件などを受け、愛知県の企業が置き去りを防ぐための安全装置を新たに開発し、10月からの実用化を前に試験運用を行いました。

こうした中、政府は29日、再発防止策を取りまとめるために「関係府省会議」を開き、小倉少子化担当大臣は、全国の保育所や幼稚園、認定こども園などの送迎バスに、置き去りを防ぐための安全装置の設置を義務づけるよう関係府省に指示しました。

導入予定の幼稚園で試験運用

装置を開発したのは愛知県の防犯機器メーカー「加藤電機」で、29日、導入を予定している都内の幼稚園の送迎バスで試験運用を行いました。

「エンジン切ると警報音」→「車内後部のスイッチ押して止める」

装置はエンジンを切ると警報音が鳴り車内後部のスイッチを押して止める仕組みで、試験運用では音を止めるため車内後部まで移動しながら置き去りがないか目視で確認していました。

また見落としに備え、車内で人の動きをセンサーが検知するとアラームが鳴る仕組みも標準装備となっているほか、登録先にメールで知らせる機能もつけられるようになっています。
設置費用を含め8万円から12万円ほどで、10月7日から販売を予定しています。

国土交通省によりますと、把握しているかぎりでは国内の企業によるこうした装置の実用化は初めてとみられるということです。
開発したメーカーの加藤学社長は「去年、福岡県でも同様の事件があり子どもを守りたいと開発しました。装置は意識を高めるための補助として活用してほしい」と話していました。

政府 再発防止策取りまとめへ「関係府省会議」

政府は10月、再発防止策を取りまとめることにしていて、それに向けて29日、「関係府省会議」を開きました。

小倉少子化相 安全装置の「義務づけ」を指示

こども政策を担当する小倉少子化担当大臣は、全国の保育所や幼稚園、認定こども園などのおよそ1万6000施設の送迎バスに置き去りを防ぐための安全装置の設置を義務づけるよう関係府省に指示しました。
また、安全装置の仕様に関するガイドラインや、送迎バスの運行にあたっての安全管理マニュアルを作成することや必要な財政措置も含めた、保育所などへの具体的な支援策を策定することも指示しました。

「スピード感を持って再発防止策の取りまとめへ」

会議の後、小倉大臣は、記者会見で「幼児の所在確認が確実に行われるようにするうえで、安全装置を備えるよう義務づけることが必要だと判断した。こうした基本方針に基づいて、スピード感を持って再発防止策の取りまとめに向けた作業を加速していく」と述べました。