タイ 新型コロナ「非常事態宣言」30日に解除 観光活性化に期待

タイ政府は新型コロナウイルスの対策としておよそ2年半にわたって継続してきた非常事態宣言を今月30日をもって解除すると発表しました。これにあわせて来月1日からは外国人観光客がビザなしで滞在できる日数も延長され、感染拡大で落ち込んだ観光産業の活性化が期待されています。

タイの保健当局は新型コロナウイルスのワクチンの接種率が上がっていることや重症化するケースが少なくなっているとして、おととしから継続してきた非常事態宣言を今月30日をもって解除すると発表しました。

これにより、タイに入国する際にワクチンの接種証明や陰性証明を提示する必要がなくなります。

また、来月1日からは日本を含む外国人観光客のビザなし滞在の期間がこれまでの最大30日間から、当面、最大45日間に延長されます。

タイでは、感染拡大前、年間およそ4000万人の外国人観光客が訪れていましたが、去年は40万人ほどと1%にまで激減していました。

ことしは回復傾向にあるものの、21日までに520万人余りにとどまり、非常事態宣言の解除によって落ち込んだ観光産業の一層の活性化が期待されています。

ただ、保健当局は混雑した場所でのマスクの着用を推奨するなど、引き続き、感染対策を続けることを求めています。