アメリカ イランを制裁へ スカーフかぶり方で逮捕の女性が死亡

イランではスカーフのかぶり方をめぐり警察に逮捕された女性が死亡したことをきっかけに抗議デモが広がっています。こうした中、アメリカのバイデン政権は、イランで風紀を取り締まる警察とその幹部など7人に対し資産の凍結などの制裁を科したと発表しました。

イランの首都テヘランでは9月16日、スカーフのかぶり方が不適切だとして、街頭で服装を監視するなど風紀を取り締まる警察に逮捕されていた22歳の女性マフサ・アミニさんが死亡し、これに抗議するデモが各地に広がっています。

こうした中、アメリカのブリンケン国務長官は22日、声明を発表し、この警察組織とその幹部など7人が人権侵害などに関わったとして、資産の凍結などの制裁を科したことを明らかにしました。

声明の中で、ブリンケン長官は「イラン政府は女性への組織的な迫害をやめ、平和的な抗議を容認する必要がある。アメリカは引き続き、人権侵害に関わった者の責任を追及する」と強調しました。

イランでは22日も各地でデモが続き、国営テレビはデモ隊と治安当局との衝突などでこれまでに双方合わせて17人が死亡したと伝えています。

治安の維持にあたる革命防衛隊は声明を出し「平穏を乱す者を特定し、対応するよう司法当局に要請した」と警告するなど、政権側はデモの沈静化を図っていますが、収まる兆しは見えていません。

イラン ライシ大統領「混乱を招く行動はデモと区別すべき」

イランのライシ大統領は22日、訪問先のニューヨークで会見を開き、亡くなった女性の家族に直接、電話をして詳しいいきさつを調査することを約束したと明らかにし「市民の権利を守ることは国の義務だ」と強調しました。

その一方で、国内外でライシ政権への非難の声が高まっていることについては「このような事件はほかの場所でも起こり得る。アメリカでは警察にどれだけ多くの人が殺されているのか」と反発しました。

そのうえで、国内で広がっているデモにどう対応するかについて、ライシ大統領は「イランにも表現の自由はある。しかし、混乱を招く行動はデモと区別すべきもので、受け入れられない」と述べ、治安を乱すと見なした行動は厳しく取り締まる考えを示しました。