曽我ひとみさん 帰国20年を前に拉致被害者全員の帰国訴え 福井

北朝鮮に拉致された被害者のうち5人が帰国して来月で20年になるのを前に、帰国した被害者の1人、曽我ひとみさんが福井県小浜市で講演し、残された被害者全員の一刻も早い帰国を訴えました。

曽我ひとみさんは、1978年に新潟県佐渡市で母親のミヨシさんとともに北朝鮮に拉致され、20年前の日朝首脳会談のあと帰国を果たしましたが、ミヨシさんの消息は今も分かっていません。

22日、福井県小浜市で講演した曽我さんは、ミヨシさんからもらった腕時計が北朝鮮で過ごた24年間の心の支えだったと明かし、「肌身離さず大切にしてきました。使っているうちに電池が切れ、そのたびに母に何かあったのではと心配しました」と話しました。

そのうえで、ミヨシさんについて、「帰ってきたらやりたいことを好きなだけやらせてあげたいが、母の年齢を考えると長くは待てません。ことしの冬は乗り越えられただろうか、ちゃんと食べられる環境にいるのだろうかと、胸が締めつけられる日々です」と今の心境を語りました。

そして、「帰国して20年がたちますが、拉致被害者5人とその家族以外、誰1人帰国できていません。過去のこととして忘れ去られるのではないかと危機感を抱いており、少しでも多くの人に拉致問題のことを発信してほしい」と話し、被害者全員の一刻も早い帰国を訴えました。