ウクライナ軍 欧米の支援で東部でも反転攻勢 複数の集落を奪還

ウクライナ軍は南部に続き、東部のハルキウ州でもロシアが支配した複数の集落の奪還に成功したと発表していて、欧米の軍事支援を受けながら反転攻勢を強めています。

ウクライナ軍は、ヘルソン州など南部に続いて、東部ハルキウ州でも反撃に向けた軍事作戦を続けていて、軍の参謀本部は8日、ロシア側が占領した地域に最大で50キロ攻め入ったほか、20の集落を解放したと明らかにしました。

また、東部ドネツク州のクラマトルシク近郊などでも、ロシアが占領した地域に攻め入ったとしていて、欧米の軍事支援を受けながら、反転攻勢を強めています。

ゼレンスキー大統領も8日、「9月に入ってからこれまでに、合わせて1000平方キロメートル以上に及ぶ領土を解放した」と戦果を強調しました。

ロシア軍が、南部の防衛のため東部から部隊を展開させる中、ウクライナ軍の反撃につながったと指摘されていて、アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は8日、「ウクライナ軍がハルキウ州の反撃に成功したことに対し、ロシア国防省は沈黙している」と分析しました。

ロシア国防省は8日、東部のドネツク州やハルキウ州、それに南東部ザポリージャ州などで、ウクライナ軍の兵器や弾薬庫を破壊したとしていますが、軍の作戦指揮について、ロシア側の一部の軍事評論家からも疑問視する声があがっています。