【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(6日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる6日(日本時間)の動きをお伝えします。

(日本とウクライナ、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

プーチン大統領 中国軍などとの大規模軍事演習視察

ロシア国防省が4年に1度、極東地域で行う大規模な軍事演習「ボストーク」は今月1日から7日まで実施され、国防省によりますと、中国軍やインド軍の部隊のほか、ミャンマーなどの軍も加わっているということです。国際会議に出席するため、6日に極東のウラジオストクを訪れたプーチン大統領は、近郊で行われた合同演習を視察しました。

ロシア大統領府はプーチン大統領が、双眼鏡で演習の様子を視察したり、両脇に座るショイグ国防相や軍の制服組トップのゲラシモフ参謀総長と話し合ったりする様子を公開しました。

ロシア軍は、侵攻を続けるウクライナで兵員や装備品の損失が深刻化しているという指摘もあり、プーチン大統領としては今回の軍事演習を通じて軍事力に余力があると内外に誇示し、中国などとの連携を強調するねらいがあるとみられます。

浜田防衛相 就任後初 ウクライナの駐日大使と会談

この中で浜田防衛大臣は「ロシアによるウクライナ侵略は国際秩序の根幹を揺るがすものだ。断じて認められず、国際社会と結束して断固たる決意で対応しているところであり、防衛省・自衛隊として引き続き可能なかぎりの支援を行っていきたい」と述べました。
これに対して、コルスンスキー大使は「侵略が始まって即時に日本政府からさまざまな形で全面的な協力をいただいていることにお礼を申し上げたい」と謝意を示し引き続きの協力や支援を要請しました。

会談のあとコルスンスキー大使は記者団に対し、ロシア軍が掌握するザポリージャ原子力発電所をめぐる状況に関連して「いちばん強いことばで批判するとともに断じて受け入れることができない。日本は核兵器の悲惨な経験や原発事故の経験もあり、お互いに助けあい、協力し合う余地がある」と述べました。

仏大統領が独首相とエネルギーめぐりオンライン会談

会談のあとマクロン大統領は、記者会見で「今後数週間でドイツにガスを送ることができるようになる」と述べ、フランスが輸入しているガスを必要に応じてドイツに融通する方針を明らかにしました。

一方でドイツがフランスのためにより多くの電力を生産し、供給することも約束したとしていて、ヨーロッパの主要国どうしが、エネルギー問題で連携を強化していく考えを示しました。

ゼレンスキー大統領 英との連携強化の考え示す

ウクライナのゼレンスキー大統領は、5日に公開した動画で、次のイギリスの首相に決まったトラス氏について「彼女は常にヨーロッパの政治をよくしようとしていた。私たちの国を守ることや、すべてのロシアの破壊的な試みを阻止するために、より多くのことを共にできると信じている」と述べ、今後もイギリスとの連携を強化していく考えを示しました。

ザポリージャ原発 砲撃の影響で外部電源失われる

ザポリージャ原発を運営するウクライナの原子力発電公社、エネルゴアトムは5日、砲撃による火災の影響で稼働している6号機と外部の電力網が切り離されたと発表しました。

6号機は出力を下げたうえで運転を続け、原発施設内で必要な電力を供給しており、原子炉などを冷却する機能は維持されているということです。

IAEAによりますと、原発と外部電源を結ぶ送電線自体に損傷はなく、火災が消し止められしだい、再び接続される見通しだということです。

エネルゴアトムの広報によりますと、外部電源が失われるのは8月25日以来だということです。

原発や周辺での砲撃について、ウクライナとロシアは、互いに相手の攻撃によるものだと非難しています。