新型コロナ新規感染者 1週間平均比較 全都道府県で減少傾向

新型コロナウイルスの新規感染者数を1日までの1週間平均で比較すると、すべての都道府県で前の週より少なくなり、減少傾向となっています。

全国

NHKは各地の自治体で発表された感染者数をもとに、1週間平均での新規感染者数の傾向について、前の週と比較してまとめました。

全国では
▽先月11日までの1週間では前の週に比べて1.02倍、
▽先月18日は0.88倍と減少したものの、
▽先月25日は1.18倍と増加に転じましたが、
▽今月1日まででは0.71倍と再び減少しました。

新規感染者数は47すべての都道府県で前の週より少なくなっています。

また、1日当たりの全国の平均の新規感染者数は15万6908人でした。

人口10万当たりの感染者数 最多は徳島県

人口当たりの感染者数が最も多いのは徳島県で、
▽先月11日までの1週間は前の週の1.49倍、
▽先月18日は1.23倍、
▽先月25日は1.84倍と増加が続いていましたが、
▽今月1日まででは0.72倍と減少に転じました。

1日当たりの新規感染者数はおよそ1604人となっています。

人口10万当たりの感染者数は1560.54人と全国の都道府県で最も多くなっています。

1都3県の状況

東京都は、
▽先月18日までの1週間は前の週の0.82倍、
▽先月25日は0.96倍、
▽今月1日までは0.65倍と減少傾向が続き、1日当たりの新規感染者数はおよそ1万5052人となっています。

神奈川県は、
▽先月18日までの1週間は前の週の0.76倍、
▽先月25日は0.97倍、
▽今月1日までは0.76倍となり、1日当たりの新規感染者数はおよそ7362人となっています。

埼玉県は、
▽先月18日までの1週間は前の週の0.74倍、
▽先月25日は1.13倍、
▽今月1日までは0.73倍で、1日当たりの新規感染者数はおよそ7186人となっています。

千葉県は、
▽先月18日までの1週間は前の週の0.69倍、
▽先月25日は1.21倍、
▽今月1日までは0.82倍で、1日当たりの新規感染者数は5918人となっています。

関西地方の状況

大阪府は、
▽先月18日までの1週間は前の週の0.84倍、
▽先月25日は1.13倍、
▽今月1日までは0.67倍で、1日当たりの新規感染者数はおよそ1万2646人となっています。

京都府は、
▽先月18日までの1週間は前の週の0.84倍、
▽先月25日は1.14倍、
▽今月1日までは0.77倍で、1日当たりの新規感染者数はおよそ3608人となっています。

兵庫県は、
▽先月18日までの1週間は前の週の0.84倍、
▽先月25日は1.17倍、
▽今月1日までは0.73倍で、1日当たりの新規感染者数はおよそ7792人となっています。

東海地方の状況

愛知県は、
▽先月18日までの1週間は前の週の0.82倍、
▽先月25日は1.27倍、
▽今月1日までは0.70倍で、1日当たりの新規感染者数はおよそ1万751人となっています。

岐阜県は、
▽先月18日までの1週間は前の週の0.97倍、
▽先月25日は1.19倍、
▽今月1日までは0.72倍で、1日当たりの新規感染者数はおよそ2745人となっています。

三重県は、
▽先月18日までの1週間は前の週の0.93倍、
▽先月25日は1.41倍、
▽今月1日までは0.71倍で、1日当たりの新規感染者数はおよそ2618人となっています。

その他の地域も減少傾向

北海道は、
▽先月18日までの1週間は前の週の0.98倍、
▽先月25日は1.04倍、
▽今月1日までは0.78倍で、1日当たりの新規感染者数はおよそ5207人となっています。

宮城県は、
▽先月18日までの1週間は前の週の0.94倍、
▽先月25日は1.29倍、
▽今月1日までは0.64倍で、1日当たりの新規感染者数は2331人となっています。

広島県は、
▽先月18日までの1週間は前の週の0.97倍、
▽先月25日は1.45倍、
▽今月1日までは0.70倍で、1日当たりの新規感染者数はおよそ4587人で過去最多となっています。

福岡県は、
▽先月18日までの1週間は前の週の0.85倍、
▽先月25日は1.27倍、
▽今月1日までは0.63倍と、1日当たりの新規感染者数はおよそ7908人となっています。

沖縄県は、
▽先月18日までの1週間は前の週の0.84倍、
▽先月25日は0.90倍、
▽今月1日までは0.73倍と減少傾向が続き、1日当たりの新規感染者数はおよそ2437人となっています。

東邦大学 舘田教授「感染者の減少傾向が鮮明に」

新型コロナウイルス対策にあたる政府の分科会のメンバーで東邦大学の舘田一博教授は今の感染状況について「お盆の後に感染が再拡大することが心配されたが影響は限定的だった。感染者の減少傾向が鮮明になっていて、第7波のピークは越えつつある。ただ、いまでも第6波のピークを大きく上回る感染者が確認され、医療現場のひっ迫は続いている。誰もが感染してもおかしくないという状況は変わらない」と評価しました。

そのうえで「全国で学校が再開し、子どもたちの間で感染が広がって家庭や職場などに広がっていくリスクが高まっている。感染者の減少傾向を長続きさせるために、一人一人が油断することなく基本的な感染対策を徹底すること、体調がすぐれない場合は学校や会社を休むことが重要だ。重症化のリスクがない人たちは、あわてて発熱外来に駆け込まず、自宅で安静にして様子を見てほしい」と呼びかけました。

また、感染者の全数把握を見直し、「発生届」による詳しい報告の対象を限定する運用が2日から4つの県で始まったことについて「第7波では保健所や医療の現場が非常にひっ迫し、全数の届け出から定点把握への移行を検討することは必要だ。ただ、行政機関が発生届にもとづいて感染した人を把握し、支援することが難しくなるというデメリットもあるので感染状況に合った対応を考えなければならない。大事なのは、全体の感染者数をしっかり認識しながら重症者や重症化リスクの高い人たちを見逃さず、フォローできる仕組みを整えることだ」と指摘しました。