北朝鮮 新型コロナ感染疑いは「インフルエンザ」原因と発表

北朝鮮は、25日公表した新型コロナウイルスへの感染の疑いのある発熱者についてインフルエンザが原因だったと発表しました。
北朝鮮のメディアは、防疫対策の徹底を呼びかけていて、国内の気の緩みを引き締める思惑があるとみられます。

北朝鮮は25日、中国と接する北部のリャンガン(両江)道で、新型コロナウイルスへの感染の疑いのある発熱者4人が確認され、地域を封鎖する措置を講じていると明らかにしました。

これについて、26日付けの朝鮮労働党機関紙「労働新聞」はPCR検査などの結果、いずれもインフルエンザが発熱の原因だったと確認され、封鎖措置も解除すると伝えました。

北朝鮮は今月10日に、キム・ジョンウン(金正恩)総書記が演説で新型コロナを抑え込む「防疫大戦に勝利した」と宣言し原則、マスクの着用義務をなくすなど、対策を大幅に緩和していました。

ただ、ウイルスの再流入は警戒していて、中国や韓国などと接する地域では引き続き、マスクの着用などを義務づけています。

「労働新聞」は「最大限の緊張状態の継続が求められている」と引き続き防疫対策の徹底を呼びかけていて、発熱者を早期に公表することで、国内の気の緩みを引き締める思惑があるとみられます。