北朝鮮機関紙 “コロナ疑いの発熱者4人確認 地域に封鎖措置”

北朝鮮のメディアは新型コロナウイルスへの感染が疑われる発熱者が国内で4人確認され、発生地域を封鎖する措置を講じていると伝えました。北朝鮮は今月、新型コロナを抑え込む「防疫大戦に勝利した」と宣言したばかりでしたが、早期に公表することで内部を引き締め、感染の再拡大を防ぎたいものとみられます。

25日付けの北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、北部のリャンガン道(両江道)で23日「悪性伝染病の疑いのある4人の発熱者」が確認され、保健当局などが発熱者へのPCR検査や発生地域を封鎖する措置を講じていると伝えました。

北朝鮮はこれまで新型コロナウイルスを「悪性伝染病」と呼んでいて、ことし5月に国内への流入を公表し、3か月後の今月10日にはキム・ジョンウン(金正恩)総書記が演説で新型コロナを抑え込む「防疫大戦に勝利した」と宣言したばかりでした。

北朝鮮指導部としては、来月9日に建国記念日も控える中、早期に発熱者について公表することで内部を引き締め、国民生活に打撃を与える感染の再拡大を防ぎたいものとみられます。