元CIA長官 “やめなければ敗北とプーチン大統領に悟らせる”

イラクとアフガニスタンでの2つの戦争にアメリカ軍の現地司令官として携わり、オバマ政権でCIA長官を務めたデイビッド・ペトレアス氏がNHKのインタビューに応じ、ウクライナでの戦争を終結させるカギについて「戦争をやめなければ敗北するとプーチン大統領に悟らせることだ」と述べ、西側各国がウクライナへの軍事的、経済的な支援をさらに強化するべきだという考えを強調しました。

この中でペトレアス氏は、ロシア軍は今後、東部ドネツク州で支配地域を広げ、いわゆるドンバス地方を掌握したうえで、南部オデーサを含むウクライナ南岸全域を支配し、ウクライナが黒海にアクセスできないようにすることを目指しているとの見方を示しました。

そのうえで「今こそ、さまざまな兵力を統合してロシア軍に攻撃を仕掛ける必要がある。ロシア軍の防衛態勢に穴を空けるために戦車や歩兵、工兵、防空システム、そして砲兵による攻撃などすべてを束ねなければならない」と述べました。

そして、戦争を終結させるカギについては、ペトレアス氏はまず「戦争をやめなければ敗北すると、プーチン大統領に悟らせることだ」と述べました。

そのうえで「ウクライナに対して、強力な兵器の供与と経済・財政面、そして人道上の支援を続けることだ。『このひどい状況から抜け出すには交渉を行うしかない』とロシアに気付かせるのに十分な圧力をかけるため、ウクライナを支援する必要がある」と述べ、西側各国がウクライナへの軍事的、経済的な支援をさらに強化するべきだという考えを強調しました。