発熱外来 連日混み合う 屋外の順番待ちで熱中症の症状も 埼玉

新型コロナウイルスの患者を受け入れる発熱外来があるクリニックは、検査を希望する人たちで連日、混み合っています。厳しい残暑が続き、クリニックの外で順番を待つ患者の中には熱中症の症状が出る人もいて、医師や看護師が対応に追われています。

埼玉県春日部市にある「あゆみクリニック」では、屋外のプレハブなどに新型コロナウイルスの発熱外来を設置し、症状がある患者の診察にあたっています。

クリニックでは先月半ばから患者が急増し、毎日午前8時からインターネットで受け付けているその日の予約枠は30分でいっぱいになる状態が続いているということです。

そのため予約が取れずに直接訪れて屋外で順番を待つ人も出ていて、厳しい残暑が続く中で順番待ちの間などに熱中症の症状が出る人もいるということです。

この日も診察を待っている間に気分が悪くなったと訴えた男性が、クリニックの中で体を冷やして水分を補給するため点滴を受けていました。

またコロナの検査を受けに来た11歳の女の子は39度以上の熱があり、診察後、会計を待っている間にけいれんを起こしたということで、クリニックによると新型コロナへの感染による発熱と熱中症が重なった状態とみられるということです。

クリニックではできるだけ屋外で待つことのないよう、発熱外来のプレハブなどを15部屋設置しましたが、それでも屋外に並ぶ患者がいる状態が続いているということです。

「あゆみクリニック」の藤川万規子医師は「第7波では感染者数が多く陽性率も高くなり、ことしの夏の気候と相まってリスクが高まってしまったと感じています。外で並ぶこと自体がリスクにつながってしまうのですが、これ以上プレハブを建てるのは無理で、この第7波以上の波が来たらさらに危機的な状況になると思います」と話していました。