ウクライナ 国連 トルコとの3者会談 砲撃相次ぐ原発めぐり協議

ロシアによる軍事侵攻が続く中、ウクライナのゼレンスキー大統領は、現地を訪れている国連のグテーレス事務総長と会談し、砲撃が相次いでいるザポリージャ原子力発電所からのロシア軍の撤退を求めました。

ウクライナのゼレンスキー大統領は、18日、西部リビウを訪れている国連のグテーレス事務総長、それにトルコのエルドアン大統領と会談しました。

会談後の共同記者会見で、ゼレンスキー大統領はロシア軍が掌握するウクライナ南東部にあるヨーロッパ最大規模のザポリージャ原発やその周辺で砲撃が相次いでいることをめぐりIAEA=国際原子力機関による視察や調査を目指して対応を協議したことを明らかにしました。

そのうえで「ロシアは原発から軍を無条件に撤退させるべきだ。ロシアは私たちを核の大惨事の瀬戸際に追い込んでいる」と述べました。

また、国連のグテーレス事務総長も原発の状況に強い懸念を示し「原発の周辺は非武装化されるべきだ」と述べ、軍事行動の停止と部隊の撤退を求めました。

会談では、トルコと国連の仲介でウクライナとロシアが合意した農産物の輸出をさらに進める方策についても協議したということです。

トルコのエルドアン大統領はこの合意を引き合いに出し「合意の前向きな機運を和平につなげなければならない」と述べ、和平の実現に向けて協議したと説明しましたが、ゼレンスキー大統領は和平交渉はロシア軍がウクライナの領土から撤退しなければ始められないという考えを示しました。