国連事務総長がウクライナに到着 クリミア爆発で緊張続く

ロシアが一方的に併合したウクライナ南部のクリミアで起きた爆発についてロシア側は、アパートや住宅あわせておよそ80棟が被害を受けたと明らかにするとともにウクライナ側が攻撃に関与したという見方を示しました。現地で緊張した状況が続く中、国連のグテーレス事務総長がウクライナ西部に到着し、ゼレンスキー大統領などと会談を行うことにしています。

ウクライナ南部のクリミア半島では16日、北東部にある弾薬庫で爆発があり、8年前にクリミアを一方的に併合したロシアの国防省は、破壊工作を受けたことを認めました。

ロシア側の消防当局は17日、この爆発で近くの町にあるアパート9棟と住宅およそ70棟が屋根や窓が壊れるなどの被害を受けたと明らかにしました。

またロシア側の地元議会の議長はロシアメディアに対し「このような破壊工作には当然ウクライナ政府が関わっている」と述べ、ウクライナ側が攻撃に関与したという見方を示しました。

ウクライナ政府は公式に関与を認めていませんが、ポドリャク大統領府顧問はイギリスの有力紙ガーディアンのインタビューで「われわれの戦略は補給路や弾薬庫を破壊し軍を混乱させることだ。今後2、3か月の間にさらなる攻撃が行われる可能性がある」と述べました。

クリミアをめぐっては、ロシアのプーチン大統領が「われわれの歴史的な土地だ」と主張して譲らず、前の大統領で、安全保障会議のメドベージェフ副議長は先月「クリミアへの攻撃などが起きれば、ウクライナは瞬時に破滅的な状況にさらされる」などと威嚇しています。

クリミアでは今月9日にも駐留するロシア軍の基地で大規模な爆発が起きるなど緊張した状況が続いていますが、こうしたなか国連のグテーレス事務総長が17日、ウクライナ西部のリビウに到着しました。

18日にはウクライナのゼレンスキー大統領、トルコのエルドアン大統領と三者で会談するほか、ゼレンスキー大統領との間では個別の会談も予定されていて、ウクライナ情勢をめぐる緊張緩和に向けた取り組みなどについて意見を交わす見通しです。

国連副報道官「農産物輸出、原子力発電所、緊張緩和が議論に」

国連のグテーレス事務総長は17日、ウクライナ西部のリビウに到着し、18日にはウクライナのゼレンスキー大統領、トルコのエルドアン大統領と三者で会談するほか、ゼレンスキー大統領との間では個別の会談も予定されています。

これについて国連のハク副報道官は17日の定例会見で「事務総長は農産物の輸出やザポリージャ原子力発電所の問題、現地の緊張緩和のために取り組んでおり、これらが議論の一部になるだろう」と述べ、ウクライナ情勢をめぐってさまざまな懸案について意見を交わすことになるという見通しを示しました。