4~6月のGDP 年率プラス2.2% 3期連続のプラス成長

ことし4月から6月までのGDP=国内総生産は、前の3か月と比べた実質の伸び率が年率に換算してプラス2.2%と3期連続のプラスになりました。直前にまん延防止等重点措置が解除されたことで、外食や宿泊向けの個人消費の回復が主な要因です。

内閣府が15日発表したことし4月から6月までのGDPの速報値は、物価の変動を除いた実質の伸び率が前の3か月と比べてプラス0.5%となりました。

これが1年間続いた場合の年率に換算するとプラス2.2%で、3期連続のプラスとなりました。
主な項目では、GDPの半分以上を占める「個人消費」は、直前の3月にまん延防止等重点措置が解除され、外出する人が増えたことで外食や宿泊といったサービス消費を中心に回復し、前の3か月と比べた伸び率はプラス1.1%となりました。

また、企業の「設備投資」はデジタル化を進めるための投資が活発に行われたことでプラス1.4%でした。

さらに公共事業などの「公共投資」がプラス0.9%となったほか、「輸出」も金属製品や鉄鋼などの輸出が伸びてプラス0.9%となりました。

一方、民間の「住宅投資」は資材価格の高騰などを背景にマイナス1.9%と4期連続のマイナスとなりました。
GDPを実額ベースにすると年換算で542兆円と、コロナ前、2019年の10月から12月までの3か月を上回り、内閣府はコロナ前の水準を回復したと説明しています。

また、ことし4月から6月までの名目のGDPは年率換算でプラス1.1%となりました。

GDPは3期連続のプラスとなりましたが、足もとでは物価の上昇に加えて新型コロナの感染第7波で消費マインドにもかげりが見えていて、先行きは不透明な状況となっています。

山際経済再生相「緩やかに持ち直していることが示された結果」

ことし4月から6月までのGDPの伸び率が3期連続でプラスになったことについて、山際経済再生担当大臣は記者会見で「旅行や外食などサービス消費を中心に個人消費が増加するとともに企業の設備投資もプラスとなり、景気が緩やかに持ち直していることが示された結果だ」と評価しました。

そのうえで「GDPがコロナ前の水準に達したからと言って、満足しているわけではなく1つの通過点だ。景気そのものは持ち直しの動きが続いているが、新型コロナや物価高など不確定要素もあり、政府としては万全の態勢をとって、支援を切れ目なく続けることが必要だ。そうすることで、日本経済を成長軌道に戻すことが重要であり、まだ道半ばだという思いで努力を続けたい」と述べ、経済を安定的に成長させるため機動的に対応する考えを示しました。

専門家「日本の消費の伸びはまだ限定的」

今回のGDPについてSMBC日興証券のチーフマーケットエコノミスト、丸山義正さんは「感染の抑制が進めば、消費が活発化するということを確認できたと言えるが、海外ではウィズコロナが進んでくるともうちょっと消費が伸びる格好だったので、日本の消費の伸びはまだ限定的だ」と分析しています。

そのうえで、この先の消費の回復に向けては「食料品など価格の上がっている品目で消費を抑制する動きがすでにみられるが、消費者の自己防衛が加速していくと需要が縮小してどんどん悪い循環に入ってしまう。消費者が安心してお金を使えるようにするために生活必需品の価格上昇を抑えて家計を支えていくとともに、持続的な賃上げにつなげていくことが大事になってくる」と指摘しました。

また、日本経済の先行きには海外経済も重要になるとし、「海外では日本よりも高いインフレがあり、そのインフレを抑制するために利上げをして経済が減速してしまう状況にある。この先、日本経済がさらなる成長に至る前に海外経済の減速の影響に直面することは覚悟せざるをえないと思う」と述べました。

そして、「海外経済の減速は日本にとっては輸出先の減速につながるので、製造業の生産などに悪影響を及ぼすことがあるだろう。海外経済の減速はことしの後半から来年前半にかけて強まるとみている」と話しています。