【データでみる】4-6月GDP サービス消費好調も…

15日に発表されたGDP=国内総生産。ことし4月から6月までの3か月間に国内の消費や生産がどのくらいの規模になり、日本経済がどの程度、成長したかが明らかになりました。データで見ると、まん延防止等重点措置が解除されたことなどから、この時期は、旅行や外食などのサービス消費が回復したことがわかります。「データで見るGDP」、今回はこのサービス消費を中心に見ていきます。

こちらのグラフは、クレジットカードの利用情報をもとに消費の動向を指数にしてあらわしたものです。
すべての支出の動きをあらわす「消費全体」のグラフをみると、4月から6月までの水準は、感染拡大前の2016年度から2018年度までの3年間の同月平均を上回っています。(2019年度は消費税率の引き上げがあったため除外しています)

この時期は、直前の3月にまん延防止等重点措置が解除され、大型連休も3年ぶりに行動制限がありませんでした。

このため、4月から6月にかけて交通や旅行、外食などの「サービス消費」が改善し、6月はコロナ前の水準が目前に迫るまでに回復しています。

では、「サービス消費」を、さらに詳しく見ていきます。まずは外食です。
売上高全体では、4月から6月にかけて回復傾向にあります。

時短営業を要請されたことなどで売り上げが大きく減っていた「パブ・居酒屋」も回復傾向にあり、客足が戻りつつあることがわかります。

続いて旅行です。
国内のホテルや旅館の宿泊者数は、徐々に回復しています。

6月は、コロナ前、2019年の同じ月と比べて、全体ではマイナス24.7%となっています。

このうち日本人の宿泊者数をみるとマイナス6.5%と感染拡大前の水準に戻りつつあるのがわかります。

一方で、外国人の宿泊者数は依然として低い水準にとどまっています。6月から外国人観光客の受け入れが再開されたものの、ビザの手続きに時間がかかっていることなどがその要因とされています。

次のグラフは、働く人2000人余りを対象に景気の実感を聞く「景気ウォッチャー調査」です。
景気の現状を示す指数が、4月から3か月連続で50を上回っていて、この期間は景気が持ち直していると感じている人が多かったことがわかります。

ただ、7月に入ると、この指標が急落し、再び50を下回ります。
新型コロナの感染が急拡大したことがその背景にあったとみられ、足もとの経済指標にもその影響が出始めています。

たとえば、先ほどのクレジットカードの利用情報をもとにした消費動向の調査を見てみます。
7月前半の「消費全体」のグラフをみるとプラス幅が縮小しています。

このうち「旅行」や「外食」の消費が落ち込み、全体の消費を押し下げたとみられます。

また、消費者の買い物などへの意欲を示す「消費者態度指数」は、6月、7月と2か月連続で悪化しています。
生活必需品や光熱費の価格上昇が続いていることに加え、感染急拡大で、暮らしの先行きに不透明感が強まっていることをあらわしているようです。

このため、内閣府は、先月、消費者心理の基調判断を「弱含んでいる」という表現に改めて、4か月ぶりに下方修正しました。
このように今回発表されるGDPの対象となる4月から6月までの3か月間については、サービス消費は総じて回復傾向にありましたが、7月以降はその勢いにかげりがみられます。

その要因とされる「感染拡大」と「物価上昇」が消費にどう影響するのかがこの先の経済をみるうえでのポイントになります。