ロシアのGDP伸び率 4~6月は5期ぶりにマイナス 欧米の制裁影響

ロシアのことし4月から6月までのGDP=国内総生産の伸び率は去年の同じ時期と比べてマイナス4%となりました。
ウクライナへの軍事侵攻に対する欧米などの制裁の影響を受け、5期ぶりにマイナスに転じました。

ロシアの統計庁が12日発表したことし4月から6月までのGDPの伸び率は、去年の同じ時期と比べてマイナス4%となりました。

これは、新型コロナウイルスの影響を受けた去年の第1四半期以来5期ぶりのマイナス成長で、ウクライナへの軍事侵攻に対する欧米などの制裁が響いた形です。

このうち、卸売業の売り上げがマイナス15.3%、小売りの売り上げがマイナス9.8%、製造業がマイナス3.3%と、幅広い分野で低迷し、外資系企業の撤退やブランド品の購入が難しくなるなど制裁の影響が指摘されています。

ロシアの中央銀行は先月、ことしの通年のGDPの見通しについて4%から6%減少すると発表しています。

一方、IEA=国際エネルギー機関は、ロシアのことし6月の原油輸出の収入が原油価格の高騰を受けて去年より増加したことや、ヨーロッパなどに代わって中国やインド向けの割合が増えていると指摘していて、エネルギー収入が引き続きロシア経済を下支えしているとみられます。