電通G中間決算 営業利益大幅に減少 ロシア合弁事業で損失計上

大手広告会社、電通グループの中間決算は、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を受けて現地事業の評価を見直し、損失を計上したことなどから本業のもうけを示す営業利益が大幅に減少しました。

電通グループが12日に発表したことし6月までの半年間のグループ全体の決算は、売り上げに当たる収益が5760億円と前の年の同じ時期より16%増えた一方、本業のもうけを示す営業利益は667億円と20%の減少となりました。

国内の広告事業や海外のサービス事業などは好調に推移したものの、ウクライナへの軍事侵攻を受けてロシアの合弁事業の評価を見直し、151億円の損失を計上したことが減益の要因となりました。

会社は今後、合弁会社の株式を譲渡する方向で調整しています。

曽我有信CFOは会見で「ロシアを除けば、海外事業は非常に安定的に成長できていて、全体へのインパクトとしては非常に限定的だ」と述べました。

また、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の元理事の会社が、大会スポンサーだった「AOKIホールディングス」側から多額の資金を提供されたとみられる事件で、傘下の電通本社が、東京地検特捜部の捜索を受けたことについて、曽我CFOは「東京地検の捜査に会社として全面的に協力している。今のところ、捜査そのものが今期の業績に影響を与える可能性や懸念は認識していない」と述べました。