高校野球 滋賀 近江が山形 鶴岡東に8対3で勝ち3回戦へ

夏の全国高校野球、大会7日目の第3試合は滋賀の近江高校が山形の鶴岡東高校に8対3で勝って3回戦に進みました。

近江は2点を追う3回、2番の清谷大輔選手から3者連続のタイムリーヒットで4点を取って逆転し、その後も小刻みに得点を重ねてリードを広げました。

先発したエースでキャプテンの山田陽翔投手は、3回に2本のホームランを打たれて一時、逆転を許したほか、4回と6回以外は毎回ランナーを出す苦しいピッチングとなりました。

それでも要所では、140キロ台後半の力のあるストレートとキレのある変化球を低めに集めてピンチをしのぎ、12個の三振を奪って149球で完投。

近江が8対3で鶴岡東に勝ってベスト4に入った去年に続いて3回戦に進みました。

鶴岡東は、3回に先発した9番の渡辺千尋投手がソロホームランを打って同点としたうえ、2番の土屋奏人選手が2試合連続、今大会3本目となるツーランホームランを打ち逆転しましたが、その後は、山田投手を打ち崩せず3回戦進出はなりませんでした。

近江 山田投手 高い修正能力見せ勝利に導く

去年に続いて3回戦を突破した滋賀の近江高校は、甲子園での経験が豊富なエースの山田陽翔投手が試合の中で高い修正能力を見せチームを勝利に導きました。

近江は1点リードで迎えた3回、山田投手が鶴岡東の先発投手で9番の渡辺千尋投手にソロホームランを打たれて同点に追いつかれ、さらにランナー1人を置いて2番・土屋奏人選手には2試合連続、今大会3本目となるホームランを打たれて逆転を許しました。

初回からストレートは140キロ台後半をマークし、変化球でも三振を奪っていましたが、高めに浮くボールも多く、相手の強力打線は、失投を見逃してくれませんでした。

しかし、2年生だった去年の夏から数えて12日が甲子園で12試合目の登板となった山田投手が真価を発揮したのはここからでした。

逆転を許した直後にみずからのタイムリーツーベースで再びリードすると、4回のマウンドからはピッチングフォームを微調整します。

3回までは強いボールを投げることを意識するあまり、体の開きが早くなって高めに抜けるボールが増えていました。

そこで、左肩の開きを抑えるフォームに修正したのです。

その結果、抜けて甘く入るボールが減って低めに集まるようになり、4回以降は長打を1本も許しませんでした。

終わってみれば失点は3回の3点のみで、12個の三振を奪い149球を投げきって完投。

チームを2年連続の3回戦へと導きました。

山田投手は「前半は力で押したいという幼い部分が出てしまいました。高めの上ずったボールを見逃してもらえず打たれてしまって、チームに悪い流れを与えてしまいましたがその後はしっかり修正できました」と話し経験豊富なピッチャーらしい、高い修正能力を示しました。

去年の夏の甲子園、そしてことしのセンバツとあとわずかのところで日本一を逃している近江。

3度目の正直を目指す夏、エースで4番のキャプテンが試合を重ねることに成長し、仲間とともに頂点を目指します。

近江 多賀監督「危なげなく勝つことできた」

近江高校の多賀章仁監督は、エースの山田陽翔投手が3回に2本のホームランを打たれ3点を奪われたことについて「山田投手は2点以上取られることがあまりないので、2本のホームランは非常にショックを受けましたし相手の鶴岡東高校はすばらしい打線だと感じました」と話しました。

そのうえで「うちの打線はボール球をしっかりと見極めて得点を重ねることができましたし、山田投手は4回以降、修正してくれたので危なげなく勝つことができました」と話していました。

近江 山田主将「仲間に助けられた試合に」

近江高校のキャプテンで、エースで4番の山田陽翔投手は「本当に仲間に助けられた試合になりました。高めの上ずった球は見逃してくれず、簡単にホームランを打たれてしまったことはきょうのいちばんの反省点かなと思います」と2本のホームランを含む11本のヒットを打たれた試合を振り返りました。

そのうえで、4回以降は得点を許さなかったことについて「体が少し開き気味になっていたので投げ急がず、肩を開かずに投げるように修正しました」と話しました。

また、3回の同点とした直後の勝ち越しタイムリーツーベースについては「自分の失投で失点してしまいここは何としても打たなければならないという思いを持っていました。2ストライクに追い込まれていましたが、しっかり弾き返すことができてよかったです」と話していました。

鶴岡東 佐藤監督「選手は粘り強く最後まで頑張ってくれた」

鶴岡東高校の佐藤俊監督は「選手は粘り強く最後まで頑張ってくれたと思います。甲子園で2試合活躍する姿を見ることができ、ホームランを5本も打ってくれました。選手の躍動に感謝していますし特に3年生は、制約の多い高校生活だったと思いますが、よく成長してくれたと思います」と選手たちをねぎらいました。

今大会注目の好投手の1人、近江高校のエース、山田陽翔投手の攻略については「厳しいボールは諦めて甘い球が1打席に1球くるかどうか、1試合に3から4打席回ってくるなかで何球かはくるだろうと選手たちに話しました。ホームランで得点した3回以外も形はつくりましたが、あと1本が出ませんでした。チームとしての課題なのか、あるいは山田投手がすばらしかったんだと思います」と悔しさをにじませました。

鶴岡東 佐藤主将「正直悔しい気持ちでいっぱい」

鶴岡東高校のキャプテン、佐藤叶人選手は「正直悔しい気持ちでいっぱいです。目の前のアウトをしっかり取り、取れる点数を取れる場面でしっかり取るというのが自分たちの野球でしたが、きょうは少しミスが出てしまい、相手の実力も一枚うわてだったので自分たちの野球がいつもどおりにはできなかった試合でした」と振り返りました。

また、近江高校のエースで、先発したキャプテンの山田陽翔投手については「ほかのチームに比べてキレがあり、球の速さや試合を作るリズム感もやっぱりほかのチームとは違うと思いました」と話しました。

鶴岡東 土屋選手「もっと甲子園で野球したかった」

鶴岡東高校の土屋奏人選手は「とてもいいピッチャーなので甘い球が来たら1球でしとめようと思っていました。そのとおりに振り切って打てました」と近江高校のエース、山田陽翔投手から打った3回のツーランホームランを振り返りました。

そのうえで「それ以降の打席は甘い球がなかなかこなくて焦ってしまいました。三振を恐れて低めを振らないように意識したら当てにいくスイングになってしまい、ダブルプレーになってしまいました」と話しました。

2試合で合わせて3本のホームランを打った今大会については「ホームランを打てたことはすごくうれしいんですが、もっと勝って甲子園で野球がしたかったです。甲子園はとてもいいところだったので後輩たちには絶対にまた来てほしいと思います」と話していました。