青森や秋田 断続的に雨強まる 災害危険性 急激に高まるおそれ

前線の影響で、記録的な大雨となっている青森県や秋田県では断続的に雨が強まり、各地で雨量が増え続けています。

今後も災害の危険性が急激に高まるおそれがあり土砂災害や川の氾濫などに厳重な警戒を続け、少しでも安全な場所で過ごすようにしてください。

気象庁によりますと、日本海付近の前線上の低気圧が北日本に接近した影響で、すでに記録的な大雨となっている青森県や秋田県には11日夜から再び発達した雨雲が流れ込みました。

この時間も秋田県や岩手県などに発達した雨雲がかかり、断続的に雨が強まっています。

8月8日の降り始めから午後3時までの雨量は、
青森県の
▽弘前市の岳で443ミリ、
▽深浦町で432.5ミリ、
▽鯵ヶ沢町で344.5ミリ、
▽青森市で295ミリ、
▽むつ市で289.5ミリ、
秋田県の
▽八峰町で311.5ミリなどと
各地で平年の8月1か月分の1.5倍から2倍を超えています。

これまでの雨で青森県と秋田県、岩手県では土砂災害の危険性が非常に高まり「土砂災害警戒情報」が発表されている地域があります。

前線南下 東北では断続的に雨強まる

今後の見通しです。

前線は次第に南下しているため、北海道では雨のピークはいったん過ぎましたが、東北では今後も断続的に雨が強まる見込みです。

特に東北北部では雷を伴って1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降るおそれがあります。
東北では13日昼までの24時間に降る雨の量は、多いところで120ミリと予想され、14日昼までの24時間にはさらに50ミリから100ミリの雨が降る見込みで、記録的な大雨となっている東北北部では総雨量が一層増えるおそれがあります。

また、前線の活動は14日ごろには一時的に弱まるものの、今月15日ごろから新たな前線が西から北日本付近にのび、活動が活発になる見通しです。
気象庁は引き続き土砂災害や低い土地の浸水、川の氾濫に厳重に警戒するとともに、落雷や竜巻などの激しい突風、それに「ひょう」にも注意するよう呼びかけています。

すでに各地で大雨になっていて、わずかな雨でも災害が発生する可能性があります。少しでも安全な場所で過ごすようにしてください。

青森 「長雨蓄積型」の災害に警戒が必要

一連の大雨では、浸水被害が発生している青森県の日本海側の深浦町や鯵ヶ沢町だけでなく、青森市の中心部や太平洋側など広い範囲で観測史上最も多い雨量となっています。

各地で長く降り続く雨によるいわゆる「長雨蓄積型」の災害に警戒が必要です。

青森 わずか3日半で1か月分雨量の1.5~2倍

停滞する前線の影響で、青森県の津軽地方では3日前の8月9日に記録的な大雨となり、深浦町や鯵ヶ沢町などで浸水被害が相次ぎました。

8月8日の降り始めから12日午前8時までに
▽深浦町で422.5ミリ、
▽鯵ヶ沢町で331ミリなどとなり、
いずれも平年の8月1か月分の雨量の2倍を超えています。

一方、こうした地域以外でも青森市の中心部や太平洋側、それに秋田県などでは雨が降り続いていて、記録的な大雨となっています。

72時間の最大の雨量が観測史上最も多くなっているのは午前8時現在、
▽深浦町や鯵ヶ沢町に加え、
▽青森県の
▼青森市、
▼青森空港、
▼八甲田山系の酸ヶ湯、
▼むつ市、
▼むつ市脇野沢、
▼むつ市川内、
▼平川市碇ヶ関、
▼平川市の温川と、
▼弘前市の岳、
▼五所川原市、
▼五所川原市相内、
▼今別町、
▼大鰐町、
▼外ヶ浜町、
▽秋田県の
▼八峰町と
▼大館市陣馬の
合わせて18の観測点にのぼり、各地で平年の8月1か月分から2か月分を超える雨量となっています。

危機感を持つことが難しい “長雨蓄積型”に警戒

こうした地域では猛烈な雨などで急激な雨の強まりが感じられない可能性がある一方、地盤が緩み、少しの雨でも災害が発生するおそれがあります。

このような災害は、急激に雨が強まってなくても長時間の雨によって引き起こされる「長雨蓄積型」の災害とも呼ばれます。

それほど強くない雨が長く降り続いた影響で大きな災害につながったのが去年7月の静岡県熱海市で発生した土石流です。

この災害では1時間に30ミリ以上の激しい雨は観測されておらず、数日にわたって雨が降り続き、結果的に総雨量が389ミリと平年7月・1か月分の1.5倍以上に達しました。

2018年の西日本豪雨で土砂災害が相次いで発生した広島県呉市でも10ミリ前後の雨が降り続き、時折50ミリ以上の非常に激しい雨が降りましたが、ほとんどはふだん経験するような雨でした。

住民も「危機感を持つことが難しかった」と話しています。

雨が弱まったとしても、長く降り続く雨による「長雨蓄積型」の災害に警戒するようにしてください。

災害起きやすい状況危険度の確認を

災害から身を守るために、自治体からの避難の情報に注意するとともに、災害の危険度が高まった際に発表される「土砂災害警戒情報」や「氾濫危険情報」なども参考にできます。

また、気象庁のホームページの「キキクル(危険度分布)」では土砂災害や川の洪水、浸水の危険度などを確認できます。

最新の情報や身の回りの状況を確認して早めの避難を心がけてください。