青森や秋田で記録的大雨 前線1週間程度停滞見込み 厳重警戒を

停滞する前線の影響で、平年の8月1か月分を上回る記録的な大雨となっている青森県や秋田県では断続的に激しい雨が降り、秋田県では川が氾濫したり氾濫の危険性が非常に高くなったりしている地域があります。
前線は向こう1週間程度、北日本付近に停滞する見込みで、雨が長く続いて記録的な大雨の範囲がさらに広がるおそれもあり土砂災害や川の氾濫に引き続き厳重な警戒が必要です。

青森・秋田で記録的大雨

気象庁によりますと北日本付近にのびる前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、東北北部では雨雲が発達して再び雨が強まっています。

▽秋田県の男鹿真山では午前11時までの1時間に60.5ミリの非常に激しい雨が降ったほか、▽青森県の深浦町付近ではレーダーによる解析で午後2時半までの1時間におよそ30ミリの激しい雨が降ったとみられます。

東北北部を中心に記録的な大雨となっていて、8日の降り始めから午後2時までの雨量は
青森県の
▽深浦町で352ミリ、
▽鰺ヶ沢町で234.5ミリ、
秋田県の
▽八峰町で227.5ミリなどと、
平年の8月1か月分の2倍を超えているところもあります。

秋田県三種町を流れる2級河川の三種川は、午後2時前に三種町上岩川落合付近で氾濫が発生しました。

秋田県は5段階の警戒レベルのうち、最も高いレベル5にあたる「氾濫発生情報」を発表し、最大級の警戒をするよう呼びかけています。

このほか秋田県では氾濫の危険性が非常に高くなっている河川があるほか、青森県を流れる岩木川でも水位の高い状態が続いています。

これまでの雨で青森県と秋田県では土砂災害の危険性が非常に高まり「土砂災害警戒情報」が発表されている地域があります。

前線の長期間停滞で記録的大雨のおそれ

今後の見通しです。

東北の日本海側を中心に北日本ではこのあとも雨が降り続く見込みで、11日にかけて雷を伴い1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降るおそれがあります。

11日昼までの24時間に降る雨の量は、いずれも多いところで
▽東北北部で120ミリ、
▽北海道で100ミリ、
▽東北南部で80ミリ、
▽新潟県で50ミリと予想されています。

さらに12日昼までの24時間には
▽東北北部と北海道で100ミリから150ミリ、
▽東北南部と新潟県で50ミリから100ミリの雨が降ると予想されています。

前線は今月16日ごろにかけて北日本付近に停滞すると見込まれ、東北地方を中心に雨が弱まったとしても再び強まる可能性があるほか、長く降り続いて記録的な大雨の範囲がさらに広がり、災害が発生する危険性が高まるおそれがあります。
気象庁は引き続き土砂災害や低い土地の浸水、川の氾濫に厳重に警戒するとともに、落雷や竜巻などの激しい突風、それに「ひょう」にも注意するよう呼びかけています。

すでに記録的な大雨となっている東北北部では地盤が緩み、川の水位が高い状態が続いています。

川や崖の近くなど災害の危険が予測される地域に住む人は雨が弱まったりやんだりしても油断することなく、自治体の避難情報などを確認して安全な場所で過ごすようにしてください。

熱帯低気圧の動向に注意

一方、小笠原近海を北西に進んでいる熱帯低気圧は11日の朝までには台風に発達する見込みです。

週末にかけて東日本にかなり近づくおそれもあり今後の情報に十分注意してください。

少しの雨でも災害リスクあっという間に高まる状態

記録的な大雨になっている青森県や秋田県では、一時的に雨が弱まっていても油断は禁物です。

これまでの雨で地盤が緩み川は増水していて、今後、少しの雨でも災害のリスクがあっという間に高まる危険な状態が続きます。

警戒を緩めることなく危険を感じたら早めに安全を確保してください。

雨は再び強まるおそれも

北日本付近に停滞する前線の影響で、青森県や秋田県では平年の8月1か月分を大きく超える記録的な大雨となっていて、川の氾濫などによる住宅の浸水や土砂災害による被害が報告されています。

また、青森県西部を流れる一級河川の岩木川などでは水位の高い状態が続いています。

9日に青森県に猛烈な雨を降らせた前線はわずかに南下し、10日の日中は秋田県や岩手県に発達した雨雲がかかっています。

活発な雨雲が流れ込む地域は南北に動いているものの、東北北部付近にかかり続け、雨は強まったり弱まったりを繰り返しながら来週にかけて降り続く見込みです。

雨が弱まっても油断禁物!

今、雨がやんだり弱まっている地域でも、再び発達した雨雲がかかるおそれがあり油断は禁物です。

大量の雨が降ると土壌にたまった雨量はすぐには抜けず、地盤の緩んだ状態は数日から1週間程度は続き、再び雨が強まると少しの雨でも土砂災害が発生するおそれがあります。

また河川では下流の地域で雨が弱まったとしても、上流や支流の地域で降った雨が時間差で流れるため、水位が上昇して氾濫の危険性が一気に高まる場合もあります。

2018年の西日本豪雨では、天候が回復して復旧作業が進む中で広島県府中町を流れる榎川の上流で土石流が発生し住宅に土砂が流れ込みました。

危険性を感じにくい「長雨蓄積型」にも注意

雨があまり強まらないのに、気づくと総雨量が増えているいわゆる「長雨蓄積型」の場合には危険を感じるような「猛烈」や「非常に激しい」といった短時間の雨が少ないため、避難のタイミングが難しくなります。

今回のように雨が長く続く場合には、短時間の雨量だけに注目するのではなく周囲の雨の降り方や水位の状況などを気象庁のホームページなどで確認し、自治体から避難の情報が出ていなくても、危険を感じたら早めに安全を確保してください。

過去の災害では高齢者や障害者など自力での避難が難しい人たちが犠牲となるケースが相次いでいます。

先週の大雨で住宅などに大きな被害が出た新潟県では、住民どうしの声のかけあいが早めの避難につながったケースもありました。

高齢の家族が離れて暮らしている場合には、電話をかけて呼びかけると避難につながりやすくなります。

一時的に雨が弱まったりやんだりしても決して油断せず、地域や家庭で声をかけあいながら警戒を続けるようにしてください。