ASEAN外相会議が閉幕 台湾めぐり米中が互いを非難 対立鮮明に

カンボジアで開かれていたASEAN=東南アジア諸国連合の一連の外相会議が閉幕し、台湾をめぐり緊張が高まる中、会議ではアメリカと中国の代表が互いを強く非難するなど、米中の対立が鮮明になりました。

ASEAN=東南アジア諸国連合の一連の外相会議は、議長国カンボジアの首都プノンペンで3年ぶりに対面形式で行われ、加盟国の外相のほか、日本の林外務大臣やアメリカのブリンケン国務長官、ロシアのラブロフ外相、中国の王毅外相などが参加しました。

すべての日程を終えた6日、カンボジアのプラク・ソコン副首相兼外相が会見を開いて会議を総括しました。

この中で、アメリカのペロシ下院議長が台湾を訪問したことに言及し、アメリカと中国が台湾情勢をめぐり互いを強く非難するなど、米中の対立が鮮明になったことを示唆しました。

今回の滞在中には、アメリカのブリンケン国務長官が中国軍が台湾周辺で大規模な軍事演習を行っていることについて「中国による挑発的な行動は著しくエスカレートしている」などと述べ、中国を非難したのに対し、中国の王毅外相がペロシ下院議長の台湾訪問に強い反発を示して批判するなど、非難の応酬を繰り広げました。

ASEANは急きょ、台湾情勢に関する声明を発表し、大国間の対立を懸念し、挑発的な行動を控えるよう最大限の自制を求めています。

中ロ外相 両国の関係強化で一致

ASEAN=東南アジア諸国連合の一連の外相会議でカンボジアを訪れていた中国の王毅外相とロシアのラブロフ外相は5日、およそ40分にわたって会談を行い、両国の関係を強化することで一致しました。

中国外務省の発表によりますと、会談では台湾について、王外相が中国の立場を説明したうえで「ロシアが即座にかつ、改めて『1つの中国』の原則を断固として支持し、中国の主権と領土保全を侵害するいかなる行為について反対していることを評価する」と述べたということです。

これに対し、ラブロフ外相は「アメリカは常に横暴で、その覇権主義的な政策は国際社会の共通認識に逆らっていて、未来はない」と応じ、中国とロシアの協力関係を引き続き強化していくことで一致しました。

台湾をめぐって、アメリカへの反発を強める中国としては、ロシアとの協力関係が揺るぎないことを確認し、支援を取り付けたいねらいがあるとみられます。