高校野球 夏の甲子園開幕 感染拡大でキャプテンのみが入場行進

夏の全国高校野球が甲子園球場で6日、開幕し、代表校の選手たちに新型コロナウイルスの感染が広がっていることから、開会式はプラカードに続いてキャプテンのみが入場行進する形式に変更して行われました。

ことしで104回目を迎える夏の全国高校野球は6日、甲子園球場で開幕し、開会式は天候不良のため当初の予定より30分遅れて午前9時半に始まりました。

開会式は当初、代表校の選手全員が3年ぶりに入場行進で場内を1周する計画でしたが、代表校の選手たちに新型コロナウイルスの感染が広がっていることから、プラカードに続いてキャプテンのみが行進する形式に変更して行われました。

また、集団感染と判断された5校と複数の選手が体調不良になった1校の、合わせて6校は開会式を欠席しました。

それでも、去年優勝した智弁和歌山高校を先頭に43校のキャプテンが南から北の順に力強く行進すると、3年ぶりに一般客の入場が認められたスタンドから大きな拍手が送られていました。

そして、神奈川の横浜高校のキャプテン、玉城陽希選手が「苦しい時期を乗り越えることができたのは甲子園があったからです。野球で恩返しがしたい。高校生らしく堂々と、はつらつと全身全霊でプレーし、最高の夏にすることを誓います」などと宣誓しました。

大会は6日から、3日の休養日も含めて17日間の日程で行われます。

横浜高校 玉城陽希主将による選手宣誓全文

神奈川の横浜高校のキャプテン、玉城陽希選手が務めた選手宣誓の全文です。

「宣誓。
ことしは野球伝来150年の節目にあたります。この記念すべき年に聖地・甲子園で野球ができる喜びに今、満ちあふれています。

ただ、今現在も収束しないコロナウイルス感染症の予防に最大限努め、日々の生活を送っています。これまでけがで思うように野球ができずグラウンドにさえ立てない時期もありました。また、チームをどうまとめていくかと悩むこともありました。

これらの苦しい時期を乗り越えることができたのはほかでもない、ここに甲子園があったからです。そして、指導者の方々、チームの仲間、家族との強い絆があったからだと確信しています。

だからこそ、結束力のある野球で恩返しがしたい。
1球1球に全力を注ぎ、1投1打に思いをのせ、高校生らしく堂々とはつらつと、そして、感謝と感動の高校野球の新たな歴史に名を刻めるよう全身全霊でプレーをし、最高の夏にすることを誓います」

玉城主将「開会式出られなかった選手の分も宣誓しようと臨んだ」

選手宣誓を務めた玉城陽希選手は開会式のあとオンラインで取材に応じ、
「開会式に出ることができなかった選手の分まで堂々と行進や選手宣誓をしようと思って臨んだ。人生で初めて任される大役で緊張したが、自分のことばを大観衆に聞いてもらうことができてうれしかったし、この観衆の前で勝ちたいと思った」と話していました。

選手先導 女子野球部員「グラウンドに立ててうれしい」

開会式で選手を先導した兵庫の三田星稜高校の女子野球部員で、3年生の東尾凛さんは「自分が下を向いて歩いてはいけないと思い堂々と胸を張って行進することを心がけました。甲子園のグラウンドに立つことはできないと思っていたのでうれしいです」と開会式を振り返りました。
そのうえで今後の夢については「野球を続けて将来は小学校の先生になり性別に関係なく野球を楽しめるということを子どもたちに伝えたいです」と話していました。

連覇目指す智弁和歌山 岡西佑弥主将「優勝旗 持ち帰りたい」

大会連覇を目指す智弁和歌山高校のキャプテン、岡西佑弥選手は開会式のあとオンラインでの取材に応じ「先頭で優勝旗を持って歩けたことがうれしかったです。もう一度優勝旗を和歌山に持って帰りたいという気持ちでいっぱいでした」と話しました。
そのうえで観客からおくられた大きな拍手について「すごくうれしい気持ちでいっぱいで、観客がいなかった去年と違っていい甲子園だなと思いました」と話していました。

3年ぶりに一般観客も

ことしの夏の全国高校野球は、3年ぶりに一般の観客を入れて行われ、開会式では、訪れたファンが選手の入場行進に合わせて大きな拍手を送っていました。

夏の全国高校野球は、おととしは大会が中止となり、去年は、野球部員やその家族など学校関係者に入場が制限されました。
ことしは3年ぶりに一般の観客を入れて行われ、人数の制限も設けられていません。スタンドには、代表校の応援団に加え、甲子園球場での観戦を待ちわびた多くの高校野球ファンが訪れ、開会式では、選手の入場行進に合わせて大きな拍手を送っていました。

兵庫県の男性は「夏の甲子園は地元の一大イベントなので、久しぶりに見に来ることができて、本当に楽しみです」と話していました。
埼玉県から訪れた男性は「3年ぶりをかみしめて、一球一打を見届けたいです。選手たちにはコロナで悔しい思いをしてきた分まで思う存分プレーしてほしい」と話していました。
神奈川県から孫と一緒に訪れた男性は「全国的に感染者が増えているので、大会に影響が出るのはしかたないですが、なんとか最後まで運営されることを願います」と話していました。

高野連=日本高校野球連盟などでは観客に対して、場内アナウンスなどで大声を出さないことや、マスクを着用すること、さらに自分の座席番号を記録することなど感染対策への協力を呼びかけています。