台湾国防部「重大な挑発行為」“中国軍が「中間線」越え活動”

中国軍が台湾周辺で行っている大規模な演習は5日、2日目となりました。台湾国防部は中国軍の航空機や艦艇が台湾海峡の「中間線」を越えて活動したとして「重大な挑発行為だ」と非難するなど緊張した状況が続いています。

アメリカのペロシ下院議長が台湾を訪問したことへの対抗措置だとして、中国軍は4日から台湾を取り囲むように、合わせて6か所の海域と空域で大規模な演習を行っています。

台湾国防部は、日本時間の5日午後6時現在で、中国軍の航空機延べ68機と艦艇延べ13隻が台湾海峡周辺で演習を行い、一部が中台両軍の偶発的な衝突を避けるための境界線とされてきた、海峡の「中間線」を越えたことを確認したと発表し「重大な挑発行為だ」と非難しました。

中国軍は4日、台湾周辺の海域に向けて複数のミサイルを発射し、日本政府は、このうち5発が日本のEEZ=排他的経済水域の内側に落下したことについて、中国側に抗議しました。

今回の演習について、国営の中国中央テレビに出演した軍事専門家は、演習には原子力潜水艦や空母の部隊が参加しているという見方を示しました。

また、台湾海峡と沖縄県に近い周辺の海域、バシー海峡を封鎖できる形に演習区域が設定されたとして、アメリカや日本などを念頭に「外部勢力の干渉に強いシグナルを発している」と強調しました。

演習は7日まで行われ、台湾周辺では緊張した状況が続いています。

米国務長官「軍事的な反応を正当化する理由はない」

アメリカのブリンケン国務長官は5日午後、訪問先のカンボジアで記者会見し、中国軍が台湾周辺で大規模な演習を行っていることについて「中国による挑発的な行動は著しくエスカレートしている。ペロシ下院議長の台湾への訪問は平和的なもので、この極端に不釣り合いな軍事的な反応を正当化する理由は何もない」と述べて、中国側を非難しました。

そして、台湾をめぐるアメリカの政策に変わりはないと改めて強調したうえで「アメリカは挑発に乗らず、これまでどおり行動していく。台湾海峡両岸の平和と安定と、自由で開かれたインド太平洋を支持する」と述べました。

また、ブリンケン長官は日本を含む地域の同盟国の安全保障への関与を示すため、アメリカとしてさらなる措置を講じることを検討していると明らかにしました。