東アジアサミット外相会議 台湾情勢について各国から懸念

ASEAN=東南アジア諸国連合の加盟国と日本やアメリカ、中国などが参加したEAS=東アジアサミットの外相会議がカンボジアで開かれ、緊張が高まる台湾情勢について各国から懸念が相次ぎました。

東アジアサミットの外相会議は5日、議長国カンボジアのプノンペンで開かれ、ASEAN加盟国の外相と日本の林外務大臣、アメリカのブリンケン国務長官、それに中国の王毅外相やロシアのラブロフ外相らが出席しました。

会議では、インドネシアのルトノ外相が「もはや戦争は現実のものとなり、ミャンマーや台湾海峡など、紛争に発展しうるいくつかの火種がある」と発言するなど緊張が高まる台湾情勢に対する懸念の声が相次ぎました。

また、林外務大臣が日本のEEZ=排他的経済水域の内側に中国が発射した弾道ミサイルが落下したことを強く非難したのに対し、王外相は「両国は関連海域で境界を画定していない」と述べ、中国独自の主張を展開したということです。

一方で、外交筋によりますと、王外相とブリンケン国務長官からは「争いを望んでいない」という趣旨の発言があったということで、これ以上の緊張の高まりを避けたい考えがあるものとみられます。

中国 王毅外相 林外相スピーチ中に退席

会議に出席していた中国の王毅外相が日本の林外務大臣がスピーチをしている最中に退席したことが複数の外交筋への取材で分かりました。

王外相は同じく途中退席したロシアのラブロフ外相と別室でおよそ40分にわたり会談しました。

4日予定されていた日中外相会談は、中国が台湾周辺で軍事演習を行ったことなどにG7=主要7か国の外相が懸念を示したことを理由に中国側が直前に取りやめています。

王外相はラブロフ外相と会談したあと台湾情勢について質問したNHKの取材に対し、「『1つの中国』を堅持し、台湾の独立勢力に反対する」と述べました。