ウクライナ軍 欧米供与兵器で反撃 支配地域の奪還目指す

ウクライナ軍は南部ヘルソン州などで支配地域の奪還を目指し、欧米から供与された兵器で反撃を続けています。

ロシア国防省は4日、欧米側が供与した兵器を破壊するため、これまでに短距離弾道ミサイル「イスカンデル」で50回以上、攻撃したと主張し、欧米側を強くけん制しました。

これに対し、ウクライナ軍は南部ヘルソン州や南東部ザポリージャ州で、支配地域の奪還を目指し、欧米のロケット砲システムなどで反撃を続けています。

イギリス国防省は4日、ウクライナ軍がロシアの後方支援基地や弾薬庫などを標的に攻撃し、ロシア軍の補給活動に打撃を与えていると指摘しました。

また、ロシア軍が支配する橋や鉄道などの主要ルートへのウクライナ軍の攻撃を避けるため、橋の近くなどに新たにレーダーを反射させる装置を設置したとし、ウクライナ軍の攻撃を脅威だと捉えていると分析しています。

一方、アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は、3日までの分析で、ロシアと友好関係にあるイランが実戦に向けた最初の無人機を供与した可能性があるという見方を示しました。

ウクライナでの戦闘でロシア軍の無人機が不足していると指摘されるなか、ロシアのプーチン大統領は先月、イランを訪問して最高指導者ハメネイ師らと会談し、戦略的な協力関係を確認しています。

イランはロシアへの軍事支援を否定していますが、アメリカ政府は先月、イランがロシアに対して数百機の無人機を供与する準備をしているとして警戒感を示しています。