静岡の高齢者施設 再び原則オンライン面会に 入居者感染防止で

新型コロナウイルスの感染が急拡大する中、静岡市にある高齢者施設では、入居者への感染を防ごうと、今月から再開した対面での面会を急きょ取りやめ、再び原則オンラインでの面会に切り替えました。

静岡市葵区にある特別養護老人ホーム「羽鳥の森」では、コロナ禍のこの2年余り、原則オンラインによる面会を続けてきましたが、いったん感染状況が落ち着いたことから今月1日から対面での面会を再開しました。

ところが、感染が急拡大したため、再びオンラインでの面会を余儀なくされ、今月18日から実施しています。

28日は、入居する96歳の母親と静岡市内に住む60代の2人の娘がオンラインで面会し、パソコン画面越しに娘から「元気?」と聞かれると、母親は手を振って応えました。

また、来月の誕生日に向けて娘たちから「何かほしいものがありますか?」と聞かれると笑顔を見せていました。

15分ほどで面会は終わり、母親は「本当はここで会えればいいんだけど」とつぶやいていました。

母親と面会した2人の娘は「声が聞きにくい部分はあるが顔を見るだけで安心しました」と話していました。

施設の介護支援専門員、武藤知栄子さんは「入居者は家族と直接顔を会わせるとふだん私たちには見せない表情をしてくれます。コロナには早く終息してもらいたいです」と話していました。

この施設では今後、ガラス越しの面会も検討するということです。