EU アゼルバイジャンと天然ガス輸入大幅増で合意

EU=ヨーロッパ連合が、ロシアに依存してきた天然ガスの調達先の多角化を急ぐ中、フォンデアライエン委員長はアゼルバイジャンを訪れ、2027年までに天然ガスの輸入を大幅に増やすことで合意しました。

EUのフォンデアライエン委員長は18日、アゼルバイジャンの首都バクーを訪れてアリエフ大統領と会談し、アゼルバイジャンからEU加盟国への天然ガスの輸出などに関する覚書に署名しました。

ヨーロッパ委員会によりますと、アゼルバイジャンからの輸入は去年の81億立方メートルから、ことしは120億立方メートルに増加する見通しで、覚書では、さらに2027年までに少なくとも年間200億立方メートルに増やすことを目指すとしています。

フォンデアライエン委員長は会見で「これでロシア産ガスの供給が減る分を補うことができる。ガスの供給確保に大いに役立つ」と述べて歓迎しました。

EUは、ロシアへの制裁としてロシアからの石炭や石油の輸入禁止を決めましたが、天然ガスについては一部の加盟国の同意が得られる見通しが立たないことなどから、こうした措置には踏み切っていません。

一方で、ロシア側はEU加盟国への天然ガスの供給を減らしていて、EUにとっては次の冬に向けた天然ガスの確保と、ロシアに依存してきた調達先の多角化が急務になっています。