日米豪印の枠組み クアッドのエネルギー担当相会合 あす開催へ

日米豪印の4か国の枠組み、クアッドのエネルギー担当大臣による会合が13日、オーストラリアで開かれます。
軍事侵攻を続けるロシアへの対応のほか、供給不足が懸念されているLNG=液化天然ガスの安定調達に向けても、議論が交わされる見通しです。

クアッドのエネルギー担当大臣による会合は13日、オーストラリアのシドニーで開かれ、日本からは萩生田経済産業大臣が出席する予定です。

4か国はウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアへの対応のほか、供給不足が懸念されているLNGの安定調達に向けても、議論を交わす見通しです。

アメリカはロシアに対する経済制裁を強化していて、日本もロシア産の石炭や石油の輸入禁止などの措置を打ち出しています。

ただ日本は「サハリン2」などの権益を通じて、天然ガスの輸入量全体の1割近くをロシアから調達していて、安定的な調達先の確保が課題になってます。

また、インドはロシアへの制裁に参加しておらず、今も石油などの輸入を続けています。

このため会合では、国内に豊富な資源を持つアメリカやオーストラリアと、ロシアに天然ガスなどの権益を持つ日本、そして、制裁に参加していないインドの4か国が、エネルギー分野におけるロシアへの対応で、一致点を見いだせるかが焦点となります。

萩生田大臣は日本時間の13日朝、シドニーに到着し、クアッドの会合に出席する予定です。

萩生田経済産業相「エネルギー安全保障強化につなげたい」

13日オーストラリアのシドニーで開かれる日米豪印の4か国の枠組み、クアッドのエネルギー担当大臣による会合を前に、萩生田経済産業大臣は12日の閣議のあとの会見で「インド太平洋地域のエネルギー分野での協力の拡大に向けた議論を行い、わが国のエネルギー安全保障の強化につなげたい」と述べました。

そのうえで「ロシアによるウクライナへの軍事侵攻によって、LNG=液化天然ガスの世界的な需給がひっ迫している。これまでもアメリカやオーストラリアに増産の働きかけを行ってきたが、改めてLNGの増産と安定供給の要請を行いたい」と述べ、LNGの安定調達に向けて各国に協力を求める考えを示しました。