川の水位下がり 名物の「アユ漁」できず 高知 物部川

高知県中部を流れる物部川では、下流の水位が低くなり、この時期の名物のアユ漁ができない状態になっています。

物部川の上流にある高知県香美市の永瀬ダムは、降水量が少なくなっている影響で1日正午時点の貯水率が54.9%と、例年よりも1割ほど低くなっています。

ダムの管理事務所によりますと、先月中旬から放水量を通常の半分程度の1秒当たりおよそ8トンに下げているということです。

放水した水の大半は川の中流で農業用水として取り込まれることから、下流では最低限の流量を確保するのがやっとの状況だということです。

例年のこの時期、下流はアユ漁でにぎわいますが、ことしは川底が見える場所が目立っていて、釣り人の姿は見当たりません。

地元の漁協によりますと、アユの数は変わらないものの、川幅が狭まり、限られた範囲に密集していることから、縄張り意識を利用する「友釣り」ができない状態だということです。

また、アユに近づいて行う投網漁も川の流れがゆるやかで警戒されやすく、難しいということです。

物部川でとれたアユは、釣り人が市場や飲食店に直接持ち込むことが多いということですが、ことしは漁獲量の減少が懸念されています。

地元の漁協の男性は「水位がこれほど下がったのは初めてです。水温も高く、アユの生育には厳しい状況で、例年のようなアユ釣りは見込めません」と肩を落としていました。

物部川では、農業用水の取水についても通常の6割に制限していて、今後、雨が少ない日が続けば制限を強める可能性もあるということです。